プレスリリース

  • 記事画像1

ネットワンシステムズ株式会社

ネットワンシステムズ、独自LLM「netone LLM」開発に着手

(Digital PR Platform) 2023年10月25日(水)13時00分配信 Digital PR Platform

〜生成AI技術でエンジニアリング業務の効率化、品質向上、新たなビジネスモデル創出へ〜

 ネットワンシステムズ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:竹下 隆史)は、生成AI技術の社内活用による業務の効率化、品質向上、新たなビジネスモデル創出とお客様への価値提供の最大化を目指し、当社独自LLM※1「netone LLM」の開発を開始いたしました。開発やトライアルを通じて得られた、生成AI技術活用の知見を当社サービスに組み込み、サービス品質の向上、ならびにお客様のICTインフラの自律化、省人化、運用高度化を実現します。

■背景
 昨今、生成AI技術は急速に進化し、様々な分野での活用が期待されています。当社は、事業活動において、最新テクノロジーをまずは自社で試し、成功・失敗を問わず、そこで得た知見とともにお客様に付加価値を提供することを実践してきました。生成AI技術においても、ネットワーク領域に強みを持つ当社だからこそ、取り組むことができる検証や活動を実施しています。生成AI技術を自社業務に取り入れることで、業務の効率化・品質向上・新たなビジネスモデル創出などに挑戦し、当社の確かな技術力と知見に裏打ちされた価値をお客様へ提供します。

■生成AI技術の活用〜取り組み概要〜
 当社は2016年より、スマートマニュファクチャリング領域において、IoT/AI 活用の実装・研究開発及びお客様との産学連携を実施しており、学術論文の発表及び工場現場での実践を行ってきました。これら機械学習、深層学習の実践と知見を、生成 AI 技術に関する取り組みにも活かしています。生成AI技術がもたらす事業成長の可能性は大きく、当社のエンジニアリング業務へ取り入れ、技術本部横断のプロジェクトチームによる部分的な業務でのトライアルを行っています。このような生成 AI 技術の活用によって、当社が約30年にわたって培った様々なナレッジを取り込んだ、ネットワークに特化した独自LLM「netone LLM」の開発を目指します。

<トライアル内容>
 エンジニアリング業務効率化のため、当社が長年ネットワーク領域で培った、様々なナレッジを取り込んだ生成AIチャット環境を整備し、3つのエンジニア業務でトライアルを実施しました。

@技術ナレッジの社内活用
社内で日々生まれる技術ナレッジをデータソースとして、お客様への提案業務や作業前レビューに活用できる当社エンジニア向けQA チャット機能でナレッジを検索することにより工数削減に取り組みました。

Aドキュメントの作成支援
基本要件の入力によって、設計業務におけるネットワーク機器のコンフィグ作成や各種ドキュメント作成を支援するチャット機能を開発し、工数削減と外注費削減に取り組みました。

Bエキスパートオペレーションセンター(XOC)業務支援
コンタクトセンター業務において、お客様からの問い合わせ対応や障害切り分け、解析業務を支援するチャット機能を開発し、対応時間削減に取り組みました。

 このフィールドトライアルを通して、生成AIチャットでのナレッジ活用で、エンジニア業務の内容によっては約50%の工数削減と、業務の品質向上につながることが分かりました。今後は、エンジニアだけではなく全社的に利用できる環境を準備し、コーポレート部門においても活用を進めます。また、生成 AI技術活用をテーマとしたアイデアソンやハッカソンの開催、勉強会や安全に活用するための利用ガイドラインの整備によって、生成AI技術の利活用にチャレンジする風土を社内で醸成し、全社の業務品質向上を目指します。また、カスタマーポータル「Growcx」での問い合わせ対応においても生成AI技術活用のトライアルを開始し、サービスの高度化に取り組みます。

■生成AI技術の活用〜技術構成〜
 生成AI技術の活用において、一般的にはクラウドサービスが利用されていますが、企業内の機密情報をそのままクラウドサービスで利用することは情報漏洩の危険性など多くのリスクがあります。そのため、企業内環境でのみ利用可能な LLM への需要が高まっています。当社においても、トライアル環境はクラウドサービスを利用し、General Purpose GPT※2をベースに開発しました。ネットワーク設計ノウハウ、トラブルシューティングノウハウなど機密性の高い情報については、クラウドサービスの利用が難しいため、当社内にGPUリソース、ネットワーク、ストレージ、AIソフトウェアで構成される生成AI基盤を構築し、LLM検証やモデル開発を通じて社内でのみ利用可能な、独自LLM「netone LLM」の 開発を行い、Domain Specific GPT※3として活用を予定しています。
 当者の取引ベンダー各社においても、Domain Specific LLMの開発が進んでおり、製品やサービスへの導入が進んでいます。「netone LLM」とベンダーLLM との連携も視野に入れており、これによる提供サービスの品質向上・新たなサービス開発・社員の生産性向上を実現します。「netone LLM」開発後は、より高度な技術力や知見が求められる、コンサルティングサービス、マネージドサービスなどの分野に技術リソースを投入し、さらなる事業成長を目指します。

※1 LLM:大規模言語モデル
※2 General Purpose GPT:汎用GPT(Generative Pre-trained Transformers)、一般的な利用用途向けのGPT
※3 Domain Specific GPT:ある特定の領域固有のGPT、専門分野での利用用途向けのGPT



[画像1]https://user.pr-automation.jp/simg/173/78268/700_322_2023102511061565387817c98ea.png



■今後の展望
 今後ますます重要性が高まる社会基盤としてのネットワークインフラの自律化、省人化、運用高度化において、当社の知見を基に、ネットワーク設計、機器コンフィグの生成及び IaC( Infrastructure as Code)と連動する自動検証・デプロイを実現してまいります。将来的には、ネットワークとセキュリティをオペレーションの側面から統合するNetSecOpsでも、生成 AI技術を活用した迅速な障害切り分け、自動修復などを可能にします。様々な生成 AI技術の活用によって、従来のネットワークインフラの設計・構築・運用・保守といった提供モデルを抜本的に変革し、当社サービスにおけるカスタマー・エクスペリエンス向上につなげてまいります。

ネットワンシステムズ株式会社について
ネットワンシステムズ株式会社は、優れた技術力と価値を見極める能力を持ち合わせるICTの目利き集団として、その利活用を通じ、社会価値と経済価値を創出するサービスを提供することで持続可能な社会への貢献に取り組む企業です。常に世界の最先端技術動向を見極め、その組み合わせを検証して具現化するとともに、自社内で実践することで利活用ノウハウも併せてお届けしています。

※記載されている社名や製品名は、各社の商標または登録商標です

このページの先頭へ戻る