プレスリリース
うなぎの本当のおいしさをお届けしたい。職人たちが挑戦し続け、モンドセレクション最高金賞を獲得した「最高金賞蒲焼」の製品開発に込めたこだわりと魅力
静岡県は“うなぎ養殖発祥の地”です。静岡県島田市にある「大五うなぎ工房」は、昭和50年より全国の飲食店に活鰻の卸売り、自社工場での白焼・蒲焼加工を行っています。厳選した国産うなぎを熟練の職人が活きたまま1尾ずつ割き、独自調合した秘伝のタレを使い、そして絶妙な火加減で、上品な色艶で食欲をそそる贅沢なうなぎ蒲焼に仕上げ「大五蒲焼」としてお客様に提供しています。
大五うなぎ工房で作られる蒲焼商品には厳格な評価基準があり「大五蒲焼」の名を製品に冠することが出来るのは、数百万尾のうなぎの中から80点以上のうなぎのみ。更に95点以上と判定したうなぎで作られる「うなっ娘」、「うな侍」というプレミアム商品は、国際的な品質評価機関モンドセレクションにて、うなぎ業界初の最高金賞を獲得しています。そして100点と判定されたうなぎで仕上げた「駿河大五郎」においても最高金賞を受賞しました。100点満点のうなぎは全体のわずか0.3%とごくわずかです。この選び抜かれたうなぎで作った蒲焼を「駿河大五郎」と名付けました。モンドセレクション最高金賞を受賞したこれら『最高金賞蒲焼』の製品開発に込めたこだわりと魅力をお伝えします。
内山雅貴(ウチヤママサタカ)
静岡県出身1974年生まれ 大学在学中より水産養殖の魚病被害の研究に携わり、卒業後も研究員として県内うなぎ養殖における細菌感染症やウイルス感染症を研究。1997年入社、うなぎ工房のすべてを知る男 通称『うなぎ博士』。
静岡の食文化を無くさず、地域の活性化と発展のため、うなぎ養殖場を設立。最高グレード「駿河大五郎」誕生のきっかけ
大五うなぎ工房は創業時よりうなぎの流通から加工品製造までを手掛け、特に蒲焼製品は、味・品質ともに高い評価を得ています。そして平成19年に、全国有数の清流を誇る地元静岡県島田市大井川流域に静岡産うなぎの養殖復活を願い、減少傾向にあった静岡産うなぎの生産量を回復するために、当時最新のうなぎ養殖場『駿河大五郎養鰻場』を開設しました。今回ご紹介する最高の蒲焼「駿河大五郎」の名前は、実は養鰻場(活鰻事業)が語源となっています。当時、中国や台湾の輸入うなぎに押され、衰退していた地場産業であるうなぎ養殖を無くしたくない・・・という想いで事業が始まり、そして地域文化や静岡の食文化を無くさないため地域の活性化と発展のために努力した結果生まれたブランド名なのです。その後「駿河大五郎」というブランドは、最高グレードのうなぎ蒲焼として製品化されました。
当時の社内報です。伝統ある静岡(駿河)産うなぎを(大五)通商の安心・安全な環境に配慮した養鰻場で真心を込めて育てたうなぎを消費者の皆様に提供していくことで命名されました。
厳しい品質の検査基準をクリアした、スタンダード以上のうなぎ
大五うなぎ工房は、国内の契約養殖場で育てたうなぎを、@大きさ A柔らかさ B色つや C生きの良さ D体型のバランス E香り F脂のり G食感 H骨 Iコクという10項目100点満点で厳格な評価を行い、合格したものだけを加工・販売しています。
つまり、『大五うなぎ工房』のブランドの元で販売するうなぎ蒲焼は、厳しい品質の検査基準をクリアしたスタンダード以上のうなぎです。
養鰻場から届いたうなぎは、南アルプスの冷たい伏流水が豊富な大井川の流域の天然水を掛け流しで当てながら数日置きます。それによって適度に身を引き締め、脂分を身の間に入り込ませることで、うなぎ本来の味わいを引き出します。
そして、最も良い鮮度・状態の活きているうなぎを、割烹店と同様に熟練の職人が活きたまま1尾ずつ割いています。機械割きとは一味違う職人の技がここにあります。割いたうなぎは、白焼きにし、蒸し工程を経て、タレ焼きにします。焼きあがった蒲焼は風味を閉じ込めるように冷却・凍結して、真空パックにします。
「うなぎ蒲焼」は正解が一つではない。モンドセレクションで最高金賞を受賞するまでの挑戦
うなぎという食材は、古くから滋養の高い食材として認知され、今も主流な食べ方となっている「蒲焼」という調理方法についても江戸時代には確立された伝統的な食品です。「うなぎ蒲焼」と一口にいっても、各地で様々に派生して、うなぎの開き方、焼き方、タレの味や食べ方まで様々です。つまり、正解が一つではありません。
大五うなぎ工房は、全国のうなぎ料理専門店や割烹店へ活うなぎの卸売りもしているので、余計にそれを実感します。自社で加工する上でも、美味しい蒲焼は1つではないと考えています。
多くの農水畜産物では、品評会、鑑評会といった品質や味でのコンテストがありますが、うなぎにはそういった評価を受ける機会がありませんでした。これはうなぎにおける美味しさの基準が多様で、基準を設けられないことが要因だと考えています。
そのため、客観的な品質評価を受けるべく、モンドセレクションへ審査を依頼するうなぎ業者が数多くいます。
審査を受け、特に優秀と認められたものについては、「銅、銀、金」のランクでメダルが与えられ、審査員全員が90点以上と認めたものに「最高金賞」が与えられます。国際的な評価ですから、審査員は日本人だけではありません。日本人ならではの嗜好も理解してもらえない場合もあります。当社が最高金賞を獲得するまで、うなぎ業界各社の受賞歴は金賞まででした。
当社が最初にモンドセレクションへのエントリーした結果は銀賞でした。金賞を獲得した他社品がある中で、当社の蒲焼に足りない部分があると評価されたわけですから、そこから商品を徹底的に見直しました。
取引先でもある各地の専門店メニューや、他社品との食べ比べは50社以上行ったと思います。何度も試作を繰り返し、社内で2つの商品が残りました。それはタレの味や焼き方が異なるもので、それに合わせてうなぎ身質も違うものでした。前述の通り、蒲焼の正解は1つではないと考えていますので、選定した2商品をどちらかに絞るのではなく、「うなっ娘」「うな侍」としてモンドセレクションにエントリーしました。その結果、2商品どちらも同時に金賞を飛び越えて、うなぎ業界では初の最高金賞を獲得することができました。
最高金賞獲得後も蒲焼の理想を追及。こだわり抜いた「駿河大五郎」は年間数百万尾から0.3%のみ
それぞれ異なるアプローチで仕上げた「うなっ娘」、「うな侍」ですが、素材にこだわったことでタレの個性が強く、うなぎ自体の味や旨味が強いものでないとタレの味に負けてしまい、意図する蒲焼になりません。そこで味覚、嗅覚、触覚、視覚に関してそれぞれ5項目、計20項目について各5点満点で評価する社内基準を設定し、合計95点以上のうなぎのみを「うなっ娘」、「うな侍」とすることとしました。当社では、年間数百万尾のうなぎ取扱っているのですが、95点以上のうなぎは全体の約2%しかありません。
最高金賞を獲得できた一方で、もっと詰められるんじゃないか?という意見が上がり、当社が考える最高の逸品を追求してみました。メイン素材であるうなぎは、「うなっ娘」や「うな侍」用に合格したうなぎの中から、さらにベストの個体を抜き出し、こだわり抜いた醤油、みりんを使ったタレで焼き上げた「駿河大五郎」が誕生しました。自己満足とならないよう、「駿河大五郎」もモンドセレクションにエントリーしたところ、1回目にして最高金賞を獲得することができました。
理想を追求し過ぎたために、「うなっ娘・うな侍」の合格率2%程なのに対し、そこから更に選別することで、「駿河大五郎」として0.3%位しかなく、最高のうなぎが入荷した時のみ製造する限定商品となってしまい、常にお客様をお待たせしてしまっていますが、大変ご好評を頂いております。
モンドセレクションにエントリーするようになったことで、工場の品質レベル全体が底上げされ、レギュラー商品においても品質評価「金賞」を獲得しました。
社内で様々な案を出し合いパッケージにもこだわりました。最高金賞の「駿河大五郎」「うなっ娘」「うな侍」、金賞の「大五蒲焼」の商品パッケージには三ツ葉葵の家紋がデザインされています。駿河の国を愛し、グルメ家で食に関する逸話も多く伝えられている徳川家康公にちなんだものです。
また発売開始当時、ちょうど「家康公四百年祭」と重なったこともあり、社員で久能山東照宮に登って商売盛を祈願したことも思い出に残っています。
時代の流れに伴うニーズを的確に捉え、商品開発に繋げる
日本人にとってうなぎ蒲焼は昔から受け継がれてきた食文化です。時代への対応に絶えず努力・研鑽し、ニーズを的確にとらえ、より良い商品の開発と提案していくことが必要だと考えます。新しい商品開発にも着手していますので、ぜひご期待ください。
目の前で調理され、すぐに食べられる専門店のうなぎ蒲焼と違い、大五うなぎ工房で製造した蒲焼は、お客様に召し上がっていただくまでにある程度の時間がかかります。それでも『本物です』と胸を張ってお届けできる商品をつくることを日々心掛けています。コロナ禍以前は、大五うなぎ工房の工場前で、うなぎ蒲焼の直売会を実施していました。コロナも落ち着いてきましたので、ぜひまた企画しお客様と直接お会いする機会を作っていきたいと考えています。
大五うなぎ工房のうなぎ蒲焼は、通販でもお取り寄せいただけます。お中元やお歳暮、母の日や父の日など贈り物にも大変喜ばれています。世界のグルメに認められたモンドセレクション最高金賞のうなぎ蒲焼をどうぞご賞味ください。
【会社概要】
社名:大五通商株式会社 大五うなぎ工房
〒427-0104 静岡県島田市井口227番地の1