プレスリリース
世界のラグジュアリー業界を牽引するLVMH傘下のKENDOが展開する化粧品容器に、石灰石を主原料とする「LIMEX Pellet(射出成形グレード)」が採用
環境影響の低さと高級感のある質感を実現、欧米の小売店舗で販売開始
株式会社TBM(本社:東京都千代田区、代表取締役CEO:山崎敦義、以下TBM)の石灰石を主原料とする「LIMEX Pellet(ライメックス・ペレット)」(射出成形グレード)が、LVMH モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン(本社:フランスパリ、会長兼CEO:ベルナール・アルノー、以下LVMH)傘下のビューティー企業「KENDO(ケンドー)」が発売する「Ole Henriksen(オレ・ヘンリクセン)」の化粧品容の器に採用されました。
化粧品容器は、世界中で年間120億個(ユニット)が廃棄されており、そのほとんどがリサイクルされていないと言われています。炭酸カルシウムなど無機物を50%以上含むLIMEX Pelletを従来のプラスチック製品に使用することで、製品のライフサイクル全体(原料調達段階から処分)で、石油由来プラスチックの使用量とCO2を含む温室効果ガス排出量の削減を見込めます。LIMEX Pelletは、多くの化粧品容器に使用される石油由来プラスチックのABSやポリプロピレンの代替素材として活用でき、既存の成形機で加工することができます。また、LIMEXは単一素材で設計された製品と同様に、マテリアルリサイクルが可能です。これまでに事業者や消費者、自治体と連携し、LIMEX製品のマテリアルリサイクルの取り組みが数多く実施されています。
今回、採用された炭酸カルシウムなど無機物を50%以上(重量ベース)含むLIMEX製のスティック型の化粧品容器(コントロールカラー、目のくまを隠す用途などに使用)は、厳しい品質基準を達成し、製品のライフサイクルで生じる環境影響の低さと主原料が石灰石であることによる、マットで高級感のある質感が評価されました。
LIMEX Pelletについて:https://tb-m.com/products/products-pellet/
[画像1: https://prtimes.jp/i/16815/287/resize/d16815-287-0797475de1817ca64904-0.png ]
■ 背景
プラスチックに対する規制が強まる中でも、世界のプラスチック樹脂の市場規模は2020年から2027年まで年成長率4.5%で成長し、2027年までに5,225億ドルに達すると予測されています*1。化粧品容器は、世界中で年間120億個(ユニット)が廃棄されており、そのほとんどがリサイクルされていないと言われています*2。化粧品業界ではこの現状を変えるべく、化粧品容器のプラスチック代替素材の利用やリサイクル、詰め替えパッケージの提案など、様々な施策を進めています。
*1 Report Ocean https://reportocean.com/industry-verticals/sample-request?report_id=AMR1290
*2 Zero Waste Week https://www.zerowaste.com/zero-waste-home-guide/
■ LIMEX製化粧品容器の特長
[画像2: https://prtimes.jp/i/16815/287/resize/d16815-287-a29538a98af381daf441-1.jpg ]
1. 石油由来プラスチックと温室効果ガス排出量の削減
LIMEX Pelletを使用した化粧品容器は、多くの化粧品容器に使用されているABSやポリプロピレンと比較し、石油由来プラスチックの使用量や温室効果ガス排出量の削減を見込めます。
LIMEX Pellet(射出成形グレード)はABSと比較し、石油由来プラスチックの約46%削減、温室効果ガス排出量の約36%削減を見込めます。*TBMによる概算(原材料調達〜焼却処分)。保証値ではなく、製造条件等によって変動の可能性があります。
2. 高級感のあるマットな質感
LIMEX製の化粧品容器は主原料が石灰石であるため、重厚感があり、マットで高級感のある質感が特長です。
3. 多様な化粧品容器に既存の成型機で対応
リップ容器、ジャー容器、コンパクト容器など、LIMEX Pelletを使用して様々な化粧品容器を既存の成形機で成形することができます。
■ LIMEX(ライメックス)とは
LIMEXは、炭酸カルシウムなどの無機物を50%以上含む、無機フィラー分散系の複合素材です※。主原料が石灰石であるため、プラスチックや紙の代替製品を製造する際に使用する石油や水や森林資源など、枯渇リスクの高い資源の保全に貢献することができます。その環境性能については、製品の原材料調達から生産、流通、使用、廃棄に至るまでの製品のライフサイクルにおける環境影響を科学的に分析するライフサイクルアセスメント(LCA)という手法を用いて算定し、素材開発に活用しています。すでに10,000以上(事業所数含む)の企業や自治体等にて採用されており、世界40カ国以上で特許を取得、COPやG20などの国際会議で紹介される他、日本の優れた技術として、UNIDO(国際連合工業開発機関)のサステナブル技術普及プラットフォーム「STePP」 に登録されています。
※一般社団法人日本規格協会が発行するJSA規格では「無機成分を主成分とする無機・有機複合マテリアル(JSA-S1008)」と定義されています。
<石灰石について>
LIMEXの主原料である石灰石は地球上に豊富に存在し、資源輸入国である日本においても自給自足が可能な資源です。そのため原油価格の変動に左右される石油由来プラスチックなどと比較して、安定した価格での原料調達が可能であり、供給面においても安定性を有しています。さらに、石灰石は石油由来プラスチックと比較して、原材料調達段階のエネルギーを少量に抑えることができ、焼却時のCO2排出量を約58%削減できます。
<リサイクルについて>
LIMEXは、主要構成素材である無機物と熱可塑性樹脂を分離することなく再生利用することができるため、単一素材で設計された製品と同様、再資源化が可能です。これまでに事業者や消費者、自治体と連携し、自社で運営するリサイクル工場の他、既存のリサイクル設備を活用したLIMEX製品のマテリアルリサイクルの取り組みを数多く実施しています。
※LIMEX Sheet製品は、古紙回収には混ぜないでください。事業系廃棄物として処分する場合は、産業廃棄物として処理してください。家庭系廃棄物として処分する場合は、お住まいの自治体のルールに従いご対応ください。
■ 株式会社TBM
代表取締役CEO 山崎敦義
本社 東京都千代田区有楽町1-2-2 15F
設立 2011 年
資本金 234億 2,993万円(資本準備金含む)/ 2021年7月時点
事業内容 環境配慮型の素材開発及び製品の製造・販売、資源循環を促進する事業等
URL https://tb-m.com/
2013年 経済産業省のイノベーション拠点立地推進事業「先端技術実証・評価設備整備費等補助金」に採択
2014年 国内特許を取得し、現在、日中米欧を含む40カ国以上で登録。その他100件以上の特許出願を実施
2015年 宮城県白石市に第一プラントを建設(LIMEX生産容量:6,000トン/年)
2015年 経済産業省の「津波・原子力災害被災地域雇用創出企業立地補助金(製造業等立地支援事業)」に採択
2016年 米国シリコンバレーの「Plug and Play」で初の 『世の中に最も社会的影響を与える企業ソーシャルインパクトアワード』を受賞
2018年 COP24(第24回国連気候変動枠組条約締約国会議)に日本政府代表団として参加
2019年 軽井沢で開催された「G20イノベーション展」に出展。G20大阪サミット2019の会場での運営品としてLIMEX製品が採用
2019年 中国・河南省、モンゴルでのLIMEX事業化に向けた基本合意を締結
2020年 使用済みプラスチック等の再生材料を50%以上含む素材「CirculeX(サーキュレックス)」を発表
2020年 BtoC 向けの EC 事業「ZAIMA(ザイマ)」を開始
2020年 宮城県多賀城市に第二プラントを建設(LIMEX生産容量:23,000トン/年)
2021年 韓国財閥のSKグループと135億円の資本業務提携を合意
2021年 自社製造拠点で使用する全電力を実質100%再生可能エネルギーへ転換
2022年 資源循環コーディネートサービス「MaaR(マール)」を開始
2022年 科学的根拠に基づく目標(SBT)認定を取得
2022年 Amazonが設立した「The Climate Pledge」に署名
2022年 温室効果ガス排出量を可視化するサービス「ScopeX(スコープエックス)」を開始
2022年 神奈川県横須賀市にLIMEXとプラスチックを自動選別・再生するリサイクル工場を建設
(処理能力:40,000トン/年)
2022年 CDPの「気候変動」と「水セキュリティ」に関する調査で「B」認定を獲得
*本リリースに記載された会社名および商品・サービス名は各社の商標または登録商標です。
*本リリースに記載された内容は発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。
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