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内部通報制度の整備状況に関するアンケート調査を公表

(PR TIMES) 2016年08月29日(月)11時53分配信 PR TIMES

年間通報受信件数は10件未満が72%で最多

デロイト トーマツ リスクサービス株式会社(東京都千代田区、代表取締役社長 丸山満彦)は、「内部通報制度の整備状況に関するアンケート調査」の結果を公表する。本調査は、2016年6月〜7月に経営企画/総務/法務/内部監査/国際管理の担当者および内部通報サービスに関心のある企業の担当者を対象に行い、230社から有効回答を得た。
1. 通報窓口の設置状況
「内部通報窓口がある」217社94%、「その他」8社4%、「通報窓口はない」はわずかに5社2%だった(図表1)。外部に通報窓口を設置する企業も155社67%にのぼっている。2006年の公益通報者保護法の施行から10年が経過した。同法の成立によって内部通報制度は日本企業に広く浸透し整備は進んでいるとわかった。外部通報窓口は組織の要員ではないため通報者の安心感を高めるとともに、匿名通報を可能にする。多くの企業が採用するに至っている(図表2)。また、アンケートに回答した企業で海外進出をしていると推定される企業(以下、海外進出推定企業(*1))127社のうち、海外からの通報を受け付ける窓口を有しているのは64社50%であった。グローバルな内部通報窓口の設置は道半ばといえる(図表3)。
[画像1: http://prtimes.jp/i/202/48/resize/d202-48-241496-0.jpg ]


2. 通報受信件数
直近1年間の国内の通報受信件数は、窓口はないもしくは実績値を把握していないと回答した企業24社を除き、10件未満の企業が149社72%で最多であり(図表4)、消費者庁による「平成24年度 民間事業者における通報処理制度の実態調査報告書」で公表した値(図表6)と大きな差はなく、通報受信件数はそれほど増
[画像2: http://prtimes.jp/i/202/48/resize/d202-48-658118-7.jpg ]

えていないようである。また、海外進出推定企業においても、窓口はないもしくは実績値を把握していないと回答した企業56社を除き、海外通報の受信件数が「10件未満」が60社80%と国内と同様の状況だった(図表5)。


3. 通報のエスカレーションと対応の意思決定
受信した通報のエスカレーションを判断する機関は、「通報を受信する部署」が143 社 64%と最多であった(図表7)。また、重篤な通報の対応を意思決定する機関の多くは「社内の取締役および役員等で構成され委員会組織」である。他方、社外取締役、社外監査役が重篤な内部通報対応の意思決定機関に含まれる企業は60社27%にとどまった(図表8)。いずれも内部通報制度はない、と回答した5社は除外している。コーポレートガバナンス・コード(2015年6月1日、日本取引所グループ発行)の補充原則2-51.には、社外取締役の内部通報窓口への参画が記されている。経営層の不正関与を考慮する場合、通報のエスカレーションと意思決定の仕組みには課題があるといえよう。
[画像3: http://prtimes.jp/i/202/48/resize/d202-48-265463-2.jpg ]


4. 外部受付窓口の事業者

[画像4: http://prtimes.jp/i/202/48/resize/d202-48-690740-3.jpg ]

2016年7月5日消費者庁から「公益通報者保護法を踏まえた内部通報制度の整備・運用に関する民間事業者向けガイドライン」(案)が提示され、2005年に開示されてから初回の改訂を控えている。ガイドライン(案)は、内部通報制度の構築に関連する様々なテーマに一定の解を与えているが、その一部に、利益相反関係の排除として「通報の受付や事実関係の調査等通報対応に係る業務を事業者外部に委託する場合には、中立性・公正性に疑義が生じるおそれ又は利益相反が生じるおそれがある法律事務所や民間の専門機関等の起用は避けることが適当である。」と記されている。

外部受付窓口のある企業(全回答企業から「外部受付窓口はない」と回答した企業を除き複数回答を可としている)について窓口が顧問弁護士か否かで集計したところ、延べ95社60%の企業が外部受付窓口を顧問弁護士に依頼している。(図表9)。一般的に、顧問弁護士は企業の内情・実状に詳しいため、詳細な情報提供や周辺環境の理解といった工程を合理的に省略することができ、通報にすばやく対応できるという利点がある。外部受付窓口の見直しは、通報者の視点、経営者の視点の双方に立って慎重に検討すべきであろう。

5. 海外内部通報制度の運営規程および体制の定義
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海外進出する日本企業で、グローバルで統合された内部通報制度を有する企業の割合は低い。海外進出推定企業のうち「内部通報制度はない」と回答した企業1社を除外し、内部通報制度の定義について集計した。グローバル統一で規程や体制を定義する企業は25社20%にとどまる(図表10)。
2013年、2014年に各国独禁法および米国FCPA(海外腐敗行為防止法)による、日本企業に対する100億円単位の高額課徴金事案が発生した。以前は拠点ごと”分散”で内部通報制度を整備することに合理性があったが、これらの事案の発生により、グローバル統一の内部通報制度とする”統合”のメリットが注目されている。今後、統合されたグローバル内部通報制度の整備が、海外進出を進める日本企業にとっての課題のひとつとなるだろう。

* 図表の数値は小数点第1位を四捨五入しています(図表6を除く)。

6. 調査概要

[表: http://prtimes.jp/data/corp/202/table/48_1.jpg ]



(*1)「海外進出推定企業」は、設問2-5において、海外子会社の存在を認める選択肢C、D、Fのいずれか1つを選択した企業を指す。

設問を含む詳細な資料は下記をご確認ください。
http://www2.deloitte.com/content/dam/Deloitte/jp/Documents/about-deloitte/news-releases/jp-nr-nr20160829-2-02.pdf



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