プレスリリース
三井化学株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:橋本 修、以下、「三井化学」という。)及び マイクロ波化学株式会社(本社:大阪府吹田市、代表取締役社長:吉野 巌、以下、 「マイクロ波化学」という。)は、両社で検討していました環境負荷の低い革新的な炭素繊維(CF)製造に関する基盤技術について、三井化学名古屋工場内に実証設備を新設することを決定しました。
[表: https://prtimes.jp/data/corp/76344/table/20_1_27c1862162a94c8b289def3d4f2e3e73.jpg ]
マイクロ波化学が有する、CF焼成技術は、製造工程中で最もエネルギー消費の大きい耐炎化プロセスに加え、炭化プロセスの両工程を一貫してマイクロ波により焼成する革新的なものです。この度、マイクロ波化学はこの技術を「Carbon-MX™」と名付けました。本実証設備導入において、マイクロ波化学は、「Carbon-MX™」技術による焼成ラインの機器一式を三井化学に供給し、三井化学は当該技術を含む全体プロセスを構築します。実証設備完工以降は、両社共同で量産技術確立の検討を進める予定です。
本技術は、対象を内部から加熱できるマイクロ波の特性を生かすことにより、無駄な加熱を徹底的に排除した革新的なプロセスです。従来法と比較し、加熱処理時間が大幅に短縮されるため、焼成プロセスのラインが短くなり、設備をコンパクトにすることが可能です。また、装置自体の温度が高温にならないため、装置コスト、エネルギー消費、さらには安全面でもメリットが見込まれます。現時点の両社の見込みでは、エネルギー消費量が約50%削減され、将来的にマイクロ波を発生させるための電源を再生可能エネルギーに変更することで90%以上のCO2排出削減が期待できます。
両社は、今後もLCA(Life Cycle Assessment)を通しバリューチェーン全体での低炭素化を目指し、モビリティ分野など今後CFが適用される産業においてカーボンニュートラル推進のニーズに応えていきます。
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【ご参考】
2022年5月9日リリース
https://mwcc.jp/news/1048/
プレスリリース提供:PR TIMES