プレスリリース
1,機器の漏洩対策を確実に実行願います。2、廃棄時等には充填回収業者に確実に回収委託を願います。3,回収した代替フロンはリサイクル(再生)するようご依頼ください。
冷凍空調用フロンは回収しリサイクルしましょう。
〇 冷凍空調機器は社会と暮らしの重要なインフラです。
〇 その血液である冷媒には主に代替フロンが使われております。
〇 代替フロンは地球温暖化に大きな影響を与えます。
〇 そのため国際ルールに基づいて代替フロンの救急量は大きく削減され、特に修理時の補充用フロンの枯渇が心配され
ています。
冷凍空調関係団体が冷媒の回収再生を訴える共同要望書を発表
冷凍空調用の代替フロン(HFC)は貴重な資源です。回収しリサイクルしましょう。
2023年6月30日、冷凍空調産業に関わる(一財)日本冷媒・環境保全機構、(公社)日本冷凍空調学会、(一社)日本冷凍空調工業会、(一社)日本冷凍空調設備工業連合会、日本フルオロカーボン協会は会合を開き、フロン類による温暖化影響を抑制し、規制による「代替フロン」不足に伴う社会混乱を回避するための訴えを共同要望書として取りまとめました。今後、多くの団体にも賛同を呼び掛ける予定です。
現在、冷凍空調機器に冷媒として主に使われている代替フロンには大きな温暖化影響があるため、国際条約(モントリオール議定書キガリ改正、2016)に基づき代替フロンの生産・消費が温暖化影響ベースで段階的に削減されます。基準年の2011-2013年にくらべて2024年で40%削減、2029年で70%、2036年で85%削減という厳しい削減計画です。代替フロンの需要は主に新製品の使用と市中にある機器の修理補充用の用途に大きく区分されます。前者の新製品に使われる代替フロンについては、フロン排出抑制法の指定製品化により徐々に温暖化影響の低い冷媒に置き換わりつつありますし、更に優れた次の冷媒に関する検討が進んでいます。
一方、後者の修理補充用に関しては、リサイクル冷媒の利用が望まれます。しかし、回収率は伸び悩んでおり、せっかく回収されてもその多くが破壊に回っているのが実情です。このまま対策が進まないと修理補充用の代替フロンが不足し、重要な社会インフラである冷凍や空調の使用に支障がでることが懸念されます。一方、修理時および廃棄機器から回収できる代替フロンは大きな量を占めています。これらを確実に回収リサイクルし、修理補充用として使うことが代替フロン不足への重要な解決策となります。
フロン排出抑制法では使用者(管理者)には点検による漏洩対策が義務付けられています。そして、廃棄時・修理時には充回収業者に委託し、回収をすることも義務付けられています。しかし、多くの代替フロン使用機器を所有している企業・組織の認識もまだ十分とはいえません。皆さんに代替フロンが貴重な資源であることを認識いただき、漏らさず回収しリサイクルすることにより循環型の社会に向かいたいと考えます。そのことが社会インフラとしての冷凍空調の持続性につながりますので、ご協力をお願いします。そして、古い冷媒を使った機器は、できるだけ早期に温暖化影響のより低い冷媒の機器に切り替えていただくことをお願いします。
【参考】
2019年の代替フロンの温暖化影響は実績で4,754万CO2換算トン/年、政府の削減見通しは2025年に2,840万CO2換算トン/年、2030年に1,450万CO2換算トン/年とされています。代替フロン機が増える2025-2030年には修理補充用の代替フロンだけで約1,000万CO2換算トン/年を超えると推定され、これを削減しないと生産・消費枠の多くの部分を占めることとなり、このままでは、新製品用と修理補充用の両者に需給ギャップが起こり、市場混乱が起こる可能性があります。今後、世界的な冷凍空調市場の拡大や経済安全保障による代替フロンの資源確保競争も懸念されます。代替フロンの漏れ防止、回収、再生を進め、資源を大切にしたいと考えます。
プレスリリース提供:PR TIMES