プレスリリース
・半導体製造向けの低GWPガスソリューション開発のためのパートナーシップ
・マイクロンにてメルクの代替エッチングガスの実用化試験中
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2022年8月3日付、ドイツ・ダルムシュタット発、世界有数のサイエンスとテクノロジーの企業であるMerck(以下メルク)は、革新的なメモリおよびストレージソリューションのグローバルリーダーであるマイクロンテクノロジー(Micron Technology, Inc.)と提携し、半導体製造向けの地球温暖化係数(GWP)の低いガスソリューションの開発を開始しました。マイクロンは現在、1年にわたるメルクとの段階的な協業を経て、メルクの研究開発チームが提供する低GWP型の代替エッチングガスを従来の高GWPエッチング材と置き換えた場合のプロセス性能を検証する実地試験を行っています。将来的に、より持続可能型の新しいガスソリューションを半導体製造に恒久的に導入することを目指しています。
メルク経営執行委員兼エレクトロニクス・ビジネスCEOであるカイ・ベックマン(Kai Beckmann)は次のように述べています。「サステナビリティの追求には他社との協力が不可欠です。バリューチェーン全体でさらに多くのことを達成するためには、自社内にとどまらず、他社とも協力して新たな道を開拓していくことが求められます。メルクと同じく、マイクロンもサステナビリティに関する高い目標を掲げており、当社がマイクロンの目標達成に貢献できることを非常に光栄に思います」
マイクロンのオペレーション・セントラルチームおよびプロキュアメント部門のCVPを務めるジョン・ホイットマン(John Whitman)は次のように述べています。「当社は、世界全体の事業活動による温室効果ガスの排出を2030年までに2020年比42%削減する新たな目標を設定し、事業運営上の『ネットゼロ』の達成に向け、多面的なアプローチで取り組んでいます。これには、高性能な排ガス処理装置への投資、GWPが低いガスの優先使用、エネルギー効率の高い機器の調達、化石燃料を原料としない再生可能エネルギーの調達などが含まれます。メルクのような革新的なパートナーと共に目標に取り組めることを大変嬉しく思います」
メルクとマイクロンは、ビジネスパートナーとして長年にわたり強い信頼関係を構築してきました。両社にとって、低GWP型の新ガスの実地試験は、サステナビリティの分野における協業の始まりにすぎません。両社は現在、ドライエッチングやチャンバークリーニングに使用されている高GWP型エッチングガスに代わる新材料の開拓に取り組んでいます。これが実現すれば、両社ともにサステナビリティ目標の達成に一歩近づくことができます。
2022年5月、気候変動問題に取り組む国際的枠組みであるSBTi(Science Based Targets initiative/科学的根拠に基づく目標に向けたイニシアチブ、https://www.merckgroup.com/en/news/science-based-targets-initiative-06-05-2022.html)は、メルクの気候変動への取り組み目標が気候科学の現状に即したものであることを認証しました。これはつまり、メルクが世界の平均気温の上昇を1.5度に抑えることに貢献し、パリ協定の取り決めを満たしていることを意味します。メルクは、2030年までに温室効果ガスの直接排出(スコープ1)および間接排出(スコープ2)を50%削減することを約束しています。メルクにおける排出ガスの大部分は、エレクトロニクス産業向けの特殊化学薬品の製造工程に起因しています。この工程を改善することで、メルクは将来的に排出量を大幅に削減することができます。同時に、バリューチェーン全体における間接排出(スコープ3)を、2030年までに付加価値額1ユーロあたり52%の削減を目指します。基準年はいずれも2020年です。メルクの取り組みの進捗状況は、同社の「サステナビリティレポート2021」(https://www.merckgroup.com/en/sustainability-report/2021/)をご覧ください。
メルクについて
Merck(メルク)はヘルスケア、ライフサイエンス、エレクトロニクスの分野における世界有数のサイエンスとテクノロジーの企業です。より豊かで持続可能な暮らしを実現し何百万人もの人々の日々の生活にプラスの変化をもたらすため、遺伝子編集技術の進歩や最も困難な病気を治療するための方法の発見から、デバイスのインテリジェンスの実現まで、約60,000人の従業員が技術の一層の進歩を目指しています。2021年は66カ国で197億ユーロの売上高を計上しました。
メルクは1668年に創業された世界で最も歴史の長い医薬・化学品会社で、創業家が今でも、上場企業が率いるグループの株式の過半数を所有しています。メルクの名称およびブランドのグローバルな権利は、メルクが保有しています。唯一の例外は米国とカナダで、両国ではEMDセローノ、ミリポアシグマ、EMDエレクトロニクスとして事業を行っています。
メルクエレクトロニクス株式会社について
メルクエレクトロニクス株式会社はメルクのエレクトロニクス・ビジネスの日本法人です。液晶材料の輸入販売および半導体製造用特殊化学品の研究開発、販売を行っています。メルクのエレクトロニクス・ビジネスの詳細については https://www.merckgroup.com/jp-ja/company/who-we-are/electronics.html をご覧ください。
Micron Technology, Inc.(マイクロンテクノロジー)について
Micron Technology, Inc.は、情報活用のあり方を変革し、すべての人々の生活を豊かにするために、革新的なメモリおよびストレージソリューションを提供するリーディングカンパニーです。顧客第一主義を貫き、テクノロジーの最前線でリーダーシップを発揮し続け、洗練された製造技術と事業運営を妥協なく追求するマイクロンの製品ポートフォリオは、DRAM、NAND、NORの各種メモリからストレージ製品まで多岐にわたり、Micron(R)またはCrucial(R)のブランドを冠した高性能な製品を多数展開しています。マイクロンで生まれた数々のイノベーションは、データの活用を加速すると同時に、人工知能や5Gといった最先端分野の進歩の基盤として、データセンターからインテリジェントエッジ、さらにはクライアントコンピューターとモバイルをまたいだユーザーエクスペリエンスまで、さまざまな事業機会を新たに生み出し続けています。Micron Technology, Inc.(Nasdaq: MU)の詳細については https://www.micron.com/ をご覧ください。
プレスリリース提供:PR TIMES