プレスリリース
日本BDと太陽ファルマテックが業務提携 製薬会社のプレフィルドシリンジ製剤開発のトータルサポート「PFS製剤化トータルサポートサービス」を提供開始
日本ベクトン・ディッキンソン株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:阿知波達雄、以下、日本BD)と太陽ファルマテック株式会社(本社:大阪府高槻市明田町、代表取締役社長:佐藤英志 以下、太陽ファルマテック)は、両社で製薬会社のプレフィルドシリンジ製剤(PFS製剤)開発をサポートする業務提携を締結し、2022年3月より「PFS製剤化トータルサポートサービス」を提供開始いたします。
「PFS製剤化トータルサポートサービス」は製薬会社のプレフィル化を前提とした新薬の開発や、既存製剤のPFSへの剤形変更、グローバル市場への展開支援を、デバイスの開発から薬剤の充填・製造、臨床試験や販売後の支援までをワンストップでサポートするサービスです。
PFS製剤は薬剤が予め充填してあり、シリンジ部には製剤名や分量、使用期限などを明記したラベルが添付してあるため、投与の準備時間の短縮や異物混入のリスクを低減し、薬剤の取違えや誤投与防止に貢献します。
近年、世界的に新たなモダリティによる薬剤開発が進んでいます。生物学的製剤、特に抗体医薬品は新薬の主流になりつつあり、グローバル規模でのモノクローナル抗体医薬品の売上高は2025年に3000億円*に達すると言われています。このような生物学的製剤では、薬剤安定性に優れたガラス容器が適しており、BDのガラス製プレフィルドシリンジ製品は世界で500社以上の製薬会社で採用されています。
製薬会社が製剤のプレフィル化を検討する際、PFS製剤に精通したCDMO(医薬品製剤開発・製造支援事業)への委託を求める声がありました。本サービスでは、PFS製剤の製造技術と経験を持つ太陽ファルマテックが、薬剤充填・組付けなどの製造を受託し、製薬会社のプレフィル用製剤の製造ニーズに応えます。
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また、日本の製薬会社のグローバル展開も年々増加してきており、既にプレフィル化が進む国での販売には、その地域の市場動向や信頼できるCDMOとの連携、医薬品の承認取得や輸出を見据えた剤形での開発や販売ネットワークに関する検討が必要とされます。今回のPFS製剤化トータルサポートサービスでは、BDのグローバルでの豊富なネットワークと知見を活かし、こうしたグローバル展開の際のニーズにもお応えしていきます。
日本BDと太陽ファルマテックは、製薬会社の新薬開発やプレフィル化、海外展開におけるニーズに応え、プレフィルドシリンジ製剤の市場拡大と医療への貢献を目指します。
*グローバルでのモノクローナル抗体医薬品の売上高:
Lu, R., Hwang, Y., Liu, I. et al. Development of therapeutic antibodies for the treatment of diseases. J Biomed Sci 27, 1 (2020).
https://doi.org/10.1186/s12929-019-0592-z
https://www.globenewswire.com/news-release/2019/10/10/1928253/0/en/Biologics-Market-To-Reach-USD-625-6-Million-By-2026-Reports-And-Data.html
【用語集】
プレフィルドシリンジ製剤(PFS製剤)
注射剤は通常、アンプルやバイアルといわれるガラス製の容器に入れてあります。使用する際に注射器(シリンジ)で容器から薬剤を吸い出して用います。プレフィルドシリンジ製剤は、製剤名や目盛り、使用期限などが明記されたシリンジに予め薬剤が充填されており、医療現場ですぐに使用することができる薬剤充填済み注射器です
CDMO(Contract Development and Manufacturing Organization)
医薬品製剤開発・製造支援事業。製薬会社から委託を受け、医薬品受託製造を行います。開発から製造に関わる業務を代行します。
日本BDについて
日本BD(日本ベクトン・ディッキンソン株式会社)は、BD(本社:米国ニュージャージー州フランクリンレイクス)の日本支社として1971年に創立(1985年日本法人化)。世界の製造拠点から、ライフサイエンス研究用製品、臨床検査・感染 制御、環境検査関連製品、薬剤投与等の治療用製品を輸入販売しています。1987年に日本における生産物流拠点として開設した福島工場(福島県福島市西工業団地)では、細菌検査用の生培地やプレフィル用シリンジ(薬剤充填式注射器)を製造し、グローバルスタンダードの製品を日本の品質基準でお届けしています。
主要製品:フローサイトメーター(自動細胞解析分離装置)および試薬、血液培養等の細菌・ウイルス検査システムや迅速診断キット、子宮頸がん検査システム、医療従事者を職業感染から守る針刺切創防止機構付きの安全器材や抗がん剤曝露から守る閉鎖式薬剤輸液システム、糖尿病治療のためのインスリン注入器用注射器材、プレフィル用シリンジ、薬局の効率化をサポートする薬局ロボットなど。詳細は、日本BDホームページwww.bd.com/jp/をご参照ください。
BDについて
BD(ベクトン・ディッキンソン アンド カンパニー)は、医療技術で世界をリードし、医療分野での新たな知見を求め、診断や治療の質を向上させることで、「明日の医療を、あらゆる人々に」提供することを目指しています。患者さんの治療や医療プロセスに関する革新的な技術やサービス、シリーズを開発することによって医療の最前線で活躍する人々を支えています。世界で65,000人におよぶBD社員は、次世代の診断・治療法の研究開発の現場で研究者をサポートし、臨床現場における医療従事者の安全性や医療効率を向上させ、医学研究者たちによる診断技術の研究を促進するよう日々努力をしています。世界のあらゆる国の医療機関とパートナーシップを組み、世界規模の最重要課題に取り組むとともに、顧客である医療機関と緊密に連携することで、医療効果の改善やコスト削減、効率化、安全性の向上、医療アクセスの促進に寄与しています。日本においては、2019年より、薬局における薬剤在庫管理を効率化する薬局ロボットを上市し、2020年7月に日本初となる市販薬用OTCデジタルディスプレイの実証実験を開始しました。また、新型コロナウイルスの検出に貢献するBDの全自動リアルタイムPCR「BDマックス™ 全自動核酸抽出検出システム」は全世界で使用されており、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)検出専用試薬が2020年6月に発売となりました。2017年、BDはC.R.Bard社をグループに迎え入れ、同社製品をBD製品ラインアップに加えました。
BD and the BD Logo are trademarks of Becton, Dickinson and Company or its affiliates. All other trademarks are the property of their respective owners. (C)2022 BD. All rights reserved
太陽ファルマテックについて
太陽ファルマテックは、太陽ホールディングス株式会社(本社:東京都豊島区、代表取締役社長:佐藤 英志、証券コード:4626 以下、太陽ホールディングス)の医療・医薬品事業における製造拠点として、2019年に第一三共プロファーマの高槻工場を譲り受け、設立されました。高槻工場は、第一三共グループの西日本主力工場として、1933 年の操業以来、85年以上にわたり医療用医薬品の製造を続けてきました。2019年に太陽ホールディングス傘下に入ってからも変わらず、GMP 基準に適合した高度な製造及び品質管理体制のもと、固形製剤及び注射剤を生産してまいりました。今後さらに再生医療や遺伝子治療など、新たなモダリティの製造受託にも対応できるよう、技術導入・開発を通し国内外製薬企業様の多様なニーズに応えることを目指していきます。詳細は、太陽ファルマテックホームページhttps://www.taiyo-pt.co.jp/をご参照ください。
太陽ホールディングスについて
太陽ホールディングスは、ソルダーレジスト(基板などに使用される緑色の絶縁材)で世界シェアトップのリーディングカンパニーです。化学というキーワードを軸に、主力製品のソルダーレジストを擁するエレクトロニクス事業、医療用医薬品の製造販売及び製造受託を行う医療・医薬品事業、国内13カ所で水上太陽光発電による再生可能エネルギー発電に取り組むエネルギー事業、効率的に付加価値の高い食糧生産システムの研究等を行う食糧事業の4本柱で、楽しい社会の実現に向け事業を創造しています。 詳細は、太陽ホールディングスホームページhttps://www.taiyo-hd.co.jp/をご参照ください。
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