• トップ
  • リリース
  • Triple Bottom Line、水上太陽光発電用フロートをAI・機械学習を用いたデザイン手法によって約5ヶ月で設計を完了

プレスリリース

  • 記事画像1
  • 記事画像2
  • 記事画像3
  • 記事画像4
  • 記事画像5

合同会社 Triple Bottom Line

Triple Bottom Line、水上太陽光発電用フロートをAI・機械学習を用いたデザイン手法によって約5ヶ月で設計を完了

(PR TIMES) 2021年12月09日(木)20時45分配信 PR TIMES

ジェネレーティブデザインにより、わずか5名で500を超える設計試案と性能解析を短期間に実現

ジェネレーティブデザインを中心にプロダクト設計を手掛けるデザインスタジオ・合同会社Triple Bottom Line(本社:東京都杉並区、代表:柳澤 郷司、以下:Triple Bottom Line)は、SDGsやSXなどカーボンニュートラルへの社会的な要請が高まる中、再生可能エネルギー事業を推進する国内企業から委託を受け、新たな市場として注目される水上太陽光発電に用いられる水上太陽光フロート機構を企画設計しました。2021年秋より本設計を基にした量産展開が開始されています。
[画像1: https://prtimes.jp/i/91491/1/resize/d91491-1-e168d3eabcc3f464cf35-0.png ]



●水上太陽光発電市場拡大に向け、独自技術でフロートを企画設計

太陽光発電市場では、水上太陽光発電所運営事業を始め国内外でクリーンエネルギー利用を押し進める企業を中心に徐々に採用が浸透しつつあります。湖や貯水池といった水上スペースは、日照を遮る障害物が少ないうえ、冷却効果で陸上に太陽光発電パネルを設置するよりも高い発電量が期待できます。
世界的なカーボンニュートラルへの動きもあり、水上太陽光フロートシステムへの注目は年々高まりつつあります。今回の新型フロートプロジェクトでは市場拡大へ向け、水上太陽光フロートシステムの要であるフロート部において「製造コスト削減」「組み立ての合理化」「環境影響低減による安定性向上」といった3つの課題解決に挑戦することとなりました。
[画像2: https://prtimes.jp/i/91491/1/resize/d91491-1-5a99798314d9a4f51e9a-1.png ]



●ジェネレーティブデザインにより新規設計・検討・解析を約5ヶ月で実現

Triple Bottom Lineは本プロジェクトへ取り組むにあたり、プロダクトサイズや設置場所の規模から試作検討や試験を行うことが容易ではない反面、限られた予算で急速な市場拡大に備える必要があると判断。そのことからフロート開発について全体の機構と課題点を鑑み、AI・機械学習を用いたデザイン手法「ジェネレーティブデザイン」を採用しました。この手法により500を超えるデザイン試案の検討と解析を低コストで同時に進めることができ、企画設計期間の圧縮と設計上要求される性能の獲得を実現しています。
[画像3: https://prtimes.jp/i/91491/1/resize/d91491-1-f486fca6315dd9d5d442-2.png ]


水上太陽光発電用フロートは、屋外で長時間使用されることが想定されるため、通例であれば事前に複数の試作模型を用いて実体試験を行う必要があります。その工程で設計を行った場合、設計期間は2年以上かかる想定ですが、AI・機械学習・コンピュータ解析を使ってのリーンイテレーションを用いたことで約5ヶ月という短期間かつプロジェクトメンバー5名(デザイナー2名、解析エンジニア1名、検査品質管理2名)での設計を可能としました。




●CAE解析により、構造強化と野心的な設計を両立

新型フロートは市場品に比べ構造強度を2倍に設定し、またメインフロートの構造を「三胴船」構造としました。この機構により水上の動揺を抑制して安定した発電が可能なことに加え、空気室を3つに分けたことで中空構造である内部に浸水が発生しても載荷した太陽光パネルの水没を防ぐなど、水上太陽光で求められる長期運用の安定性向上に関する機能を大きく向上しています。さらに単体の製造コストについては、機能向上を行ったにも関わらず従来品に比して同等に抑えることが可能、かつ部品規格の統一化などを含む組み立て品質の向上などを実現することで、施工の合理化にもつなげる設計としました。

フロートはブロー成形による製造のためパーティングラインと呼ばれる分割面が生じますが、通常中央に設計するところをあえて想定される喫水線上に設けています。これにより構造上の強さが求められる水上部の壁厚を増し、フロート内部の圧力を一定にするために冷却効率を求められる水中部の壁厚を薄く成形することを可能としました。
[画像4: https://prtimes.jp/i/91491/1/resize/d91491-1-e5f51fcdae55e056d6d4-3.png ]


フロート同士を結合し本体を守るためのバンパー部はCAE解析を行い、発電モジュールを形成する際に特にストレスがかかる個所、また浸水に対する止水壁や適宜剛性が必要とされる太陽光パネル取り付け部位や発電モジュールを固定するためのアンカープラグ接続部位等に潰し構造(リブ構造)を施しています。
[画像5: https://prtimes.jp/i/91491/1/resize/d91491-1-b78f150a0ffe7c96de51-4.png ]


開発初期の構造検討段階から機械学習やCAEを絡めたコンピュテーショナルリソースを活用したことで、従来のブロー成形とはかけ離れた野心的な設計が可能になっています。



[表: https://prtimes.jp/data/corp/91491/table/1_1_4f899843933df671c670942c4d3935a6.jpg ]



プレスリリース提供:PR TIMES

このページの先頭へ戻る