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新日鐵住金株式会社

新日鉄住金 薄肉化した高強度鋼管を用いた新AGF工法を共同開発 〜不安定な岩盤におけるトンネル掘削作業の負荷を軽減し、生産性を向上 〜

(Digital PR Platform) 2018年11月27日(火)14時00分配信 Digital PR Platform

株式会社大林組(本社:東京都港区、社長:蓮輪賢治)は、株式会社亀山(本社:福岡県柳川市、社長:亀山元則)と新日鐵住金株式会社(本社:東京都千代田区、社長:進藤孝生)と共同して、山岳トンネル工事における長尺鋼管先受け工法(以下、AGF工法)(※1)に用いる長尺鋼管を薄肉化することで大幅に軽量化し、作業の負荷軽減、生産性の向上並びに工期短縮を実現する新AGF工法を開発しました。

山岳トンネル工事では、切羽(掘削面)天井部の岩盤が不安定な場合に、AGF工法を施工することでトンネルの前方および上部からの崩落を防止します。標準的なAGF工法は、外径φ114.3mm、肉厚t=6mmの鋼管をトンネル頂部から120°の範囲に、掘削作業に先行して打込み岩盤を補強します。打込み箇所ごとに、長さ約3mの鋼管を4本つないで約12m打込みますが、鋼管1本あたりの重量は50kgもあり、運搬する作業員の大きな負担になっていることが問題でした。また、重い鋼管は、作業の安全性を確保するために路盤上から天井部まで削岩機アームに載せて持ち上げざるを得ないため、その間は打込むための削孔作業の中断を余儀なくされ、作業効率の低下を招いていました。

そこで3社は、自動車業界等で適用が拡大している高強度材料を使用してAGF用鋼管を薄肉、軽量化するとともに、従来と同等以上の曲げ強度を実現する工法を開発しました。鋼管を大幅に軽量化させることで、作業の負荷が軽減するとともに、削岩機アームを使わずに鋼管を天井部まで持ち上げられることから削孔作業を中断する必要がなくなり生産性が向上しました。鋼管の接続作業時間を約40%短縮することが可能で、工期短縮にも寄与します。

本工法に用いる鋼管の曲げ強度試験では、従来の鋼管と同等以上の曲げ強度があることを確認しており、また、実際の山岳トンネル新設工事の岩盤を使った試験施工では本工法の施工性の高さを確認しました。

本工法の特長は以下のとおりです。

1.作業の負荷が軽減
鋼管の鋼材は従来のSTK400(※3)(引張強さ400N/mm2以上)より強度が高いNSP-1000-TK(※4)(引張強さ1000N/mm2)を採用しました。従来、高強度・薄肉の鋼材を鋼管に加工することは困難でしたが、造管の安定化により、AGF用鋼管の肉厚をt=3.5mmに薄肉化する技術を確立しました。鋼材の引張強さを2倍以上にすることで、薄肉化しながらも従来以上の曲げ強度を確保しており、トンネルの崩落を防止します。
また、鋼管1本あたりの重量を従来の50kgから29.4kgに40%以上軽量化したことで、運搬する作業員の負担が軽減されます。

2.生産性が向上し工期短縮
AGF工法は、ドリルジャンボと呼ばれる可動式の削岩機と高所作業用足場を搭載した重機を用いてトンネル天井部に3mの鋼管を4本つないで打ち込みます。従来は、作業の安全を確保するために施工前の鋼管は路盤上に置いておき、先行する鋼管の削孔が完了した後に、削岩機アームを削孔していた天井部から路盤まで降ろして接続用の鋼管を載せ、再度天井部まで上昇させる必要がありました。その後、高所作業用足場上で施工済みの鋼管の端部と運搬した次の鋼管の端部を接続のうえ、再び削岩機アームで削孔を開始します(写真1)。
本工法では、鋼管を軽量化したことで作業員と共に高所作業用足場に載せて天井部まで持ち上げられるようになり、削岩機アームによる削孔作業と鋼管の運搬を並行して進められることから、生産性が大幅に向上し、鋼管12mあたりの接続作業時間約45分の内約18分(約40%)を短縮できます。標準的なAGF工法(削岩機アーム2本で29ヵ所打設)において、1断面あたりの作業時間を合計4時間強短縮でき、全体工期の短縮にも繋がります。

大林組、亀山及び新日鐵住金は、トンネル工事において、本技術を積極的に導入し、作業負荷軽減、生産性向上並びに工期短縮を図ります。また、今後も作業負荷の軽減や生産性の向上に寄与する技術を開発・提案していくことで、建設技能者不足や高齢化の問題を解消し、高い品質の構造物を社会に提供してまいります。
以 上

[画像1]https://digitalpr.jp/simg/84/29972/700_386_201811271322595bfcc6a396be3.JPG
図1 AGF工法概念図


[画像2]https://digitalpr.jp/simg/84/29972/700_403_201811271323145bfcc6b2a1bf4.JPG
写真1 次施工の鋼管をアームに載せている状況(従来工法)


[画像3]https://digitalpr.jp/simg/84/29972/700_397_201811271324015bfcc6e1afef3.png
写真2 鋼管接続状況(新工法)



※1 長尺鋼管先受け工法(AGF工法)
トンネル掘削用の標準機械であるドリルジャンボを用いて打設する長尺先受け工法(※2)。主としてφ114.3mmの鋼管を用い、標準の打設長は9.5〜12.5mである。All Ground Fastening工法の略。注入式長尺鋼管先受け工法ともいう(図1)

※2 長尺先受け工法
打設長5m程度以上で、トンネル前方天井部の補強を目的とした先受け工法。通常、鋼管と注入材により補強改良する。長尺先受け工法は、主にトンネル掘削用の標準機械であるドリルジャンボで施工する方法と専用の削岩機を用いる方法の2種類がある

※3 STK400
JIS規格における一般構造用炭素鋼鋼管の種類記号であり、引張強さ400N/mm2以上の鋼管

※4 NSP-1000-TK
新日鐵住金が製造する高強度鋼管


<本件に関するお問い合わせ先>
株式会社大林組 CSR室広報部広報第一課 野村 TEL:03(5769)1014
株式会社亀山 本社事業部 TEL:0944(73)1114
新日鐵住金株式会社 総務部広報センター 菊池 TEL:03(6867)2977


[画像4]https://digitalpr.jp/simg/84/29972/600_64_201811271343165bfccb6487b9b.jpg


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