プレスリリース
場所に捉われない働き方で新たな労働力創出を目指す株式会社エクステンシブル(本社:東京都、代表取締役:井元崇文、稲田和彦)は、ITを活用した障がい者キャリア事業を展開する株式会社RESTA(本社:東京都、代表取締役:松川力也)と協働し、オンライン型サテライトオフィスを活用した障がい者雇用支援サービスの提供を開始します。
1. 本サービス開始の背景
本サービスは、2040年までに約1,500万人、約66兆円の労働力が失われるとされる社会課題に対し、障害者就労(雇用)の新たな可能性を提示することを目指します。両社は「誰もが再挑戦できる社会づくり」(RESTA:VISION)と「障害は社会の側にある」(エクステンシブル:Core Value)という理念のもと、DXの推進と実践的な就労支援の知見を活かし、場所や時間に捉われない新しい働き方の実現に取り組んでまいります。
2. サービス内容と特徴
本サービスは企業の障がい者に対する合理的配慮を満たし、当事者が自走・戦力化することを目的として、企業や当事者に対し以下3つの支援を行います。
(1)在宅就労支援プラットフォーム「Oasis」
株式会社エクステンシブルが開発運営する在宅就労支援プラットフォーム「Oasis」を活用し、自宅での安定的な作業環境を提供する。Oasisは高い情報セキュリティシステムにより各企業の情報を守ると共に、当事者の心理的安全性を担保します。
また、ログ管理機能により、勤怠・就労時間の把握が可能です。在宅就労を希望する当事者は大変多く優秀な人材確保にも繋がっており、既に全国の障害者就労支援事業者・企業に導入され、約500人以上の障がい者が活用する実績があります。
導入企業・利用者からは以下のような声が寄せられています。
■ 利用者からの声
完全在宅でOasis勤務(身体1級/岡山県)
「Oasisがあることでコミュニケーションの心配はなくなり、自分が慣れた環境で仕事をできるため助かっています。2年目になりますが、さらに難しい仕事にも挑戦が出来ています。」
完全在宅でOasis勤務(難病/北海道)
「Oasisを利用して働く前は、ちょっとした相談が難しかったり孤独感を感じることが多かったです。Oasisを使い始めて出勤することが楽しくなり、メンバーとの会話量も増えました。」
IT企業(東京都)
「地方在住のレベルの高い障がい者の採用が可能になった。障がい者の方がとても喜んで仕事をしてくれる様子に、一般社員の士気も上がっています」
人材企業(福島県)
「直感的な操作でITリテラシーが低い社員でも利用が出来ています。また、とても楽しそうに使っている様子が感じられ、会話量も増えています。定着率や満足度向上に期待しています。」
(2)定着支援
障がい者の特性を理解しながら、一定期間、模擬業務と研修を実施。当事者の成長、早期の戦力化を支援しながら継続した就労を整備する。
(3)業務構築支援
・各企業・部署の業務内容をヒアリング・分析して切り出し業務の提案を行う。その後、弊社が作成したマニュアル事例を提供し、雇用主に対して当事者の特性に応じたマニュアルの利用方法をサポートする。
・弊社社員が当事者のOJTとして一定期間業務をサポートする。
(4)人材紹介※特別オプション
弊社の毎月300人以上の求職者データを基に、各企業に最適な人材を提供。
3. 本サービスの特徴
当社のサービスは、実践知に基づく専門性と、きめ細やかな伴走型支援を特徴としています。
当事者目線での専門的支援
社内の30%強が障がい当事者・医療従事者という独自の組織体制を持つ当社では、実体験に基づく専門的な知見を活かしたサポートを提供しています。この体制により、障がい特性への深い理解と、実践的な就労支援のノウハウを組み合わせた、より実効性の高い支援を実現しています。
個別最適化された伴走型支援
企業と当事者双方に対し、以下の3つの観点からきめ細やかな伴走支援を行っています。
業務設計: 当事者の特性やスキルを深く理解し、個々人に最適化された職務設計を実施
環境整備: 「Oasis」を活用した働きやすい環境づくりと、段階的な業務移行の支援
継続的改善: 定期的な面談とヒアリングによる課題把握と、解決策の迅速な提案・実行
包括的なサポート体制
導入前の準備から、運用定着まで一貫したサポートを提供します:
・ 導入前: 業務分析、運用設計、人材マッチング
・ 導入時: 環境構築、研修実施、マニュアル整備
・ 運用後: 定着支援、課題解決、キャリア開発
このような重層的な支援体制により、企業の障がい者雇用における様々な課題に対して、実践的かつ持続可能な解決策を提供しています。
4、障がい者雇用の状況・社会背景
(1)障がい者雇用促進法
障がい者雇用義務は拡大の一途を辿っている。法定雇用率は2024年には2.5%と、23年の2.5%から0.2ポイント更新され、26年には2.7%となることが決まった。しかし、企業達成率は達成率は50%(24年時点)。障がい者が1160万人いるのに対し、民間企業への就職者は64万人にとどまる。
(2)法定雇用率を達成するための「代行サービス」厚労省が問題視
農園など働く場所を提供し、働く障がい者も紹介する「代行ビジネス」をめぐり、厚労省は24年6月、障がい者が「希望や適正に応じた仕事で持てる能力を発揮し自社の事業活動に参画し、組織に貢献する」ことが重要だと指摘した。代行サービスに「丸投げ」しないことが目的。
(3)障がい者雇用の有効求人倍率
2023年の障がい者の有効求人倍率は約2.38倍。法定雇用率を達成するために企業が積極的に障がい者を雇用する一方、求職者が不足しているため競争が激化している。
(4)雇用率の地域差
障がい者の有効求人倍率は上昇する一方、障がい者雇用の地域差が新たな課題となっている。原因として、都市部と地方の企業数の差、地方に拠点を置く企業が障がい者雇用についての知見が少なさなどが挙げられる。
5、代表からのメッセージ
株式会社エクステンシブル:代表取締役 井元 崇文
私たちは「自分らしく働き甲斐のある居場所を増やす」ことを事業意義とし、「場所に捉われない働き方で新たな労働力を生み出す」ことを目指しています。特に障がい者雇用において合理的配慮は必要不可欠です。私たちが提供する在宅就労支援サービスは、雇用を考える企業の負担を軽減するだけでなく、当事者にとってはキャリアの幅を広げることにつながると考えています。株式会社RESTA及び松川さんとご一緒することで、企業と当事者双方に対してより手厚い支援が可能になりました。障がい者雇用でお悩みの経営者、人事担当の皆さまにぜひ一度お問い合わせください。
株式会社RESTA :代表取締役 松川 力也
RESTAは、『誰しもが、再挑戦し輝ける世界』を創る事を目標に2022年から事業運営をしています。業界初の障害者特化キャリアスクールを中心に障害を持たれている方のキャリア支援を行ってきました。多くの方と話をする中で、地方の障害者の就労先が少ないという課題に直面していました。その様な時にエクステンシブ社と出会い、今回の事業を構想し、2社で協力をすれば、多くの当事者の就労の選択肢を提供出来ると確信しサービスを共同で開発致しました。私達のサービスを通じて、1人でも多くの方の人生を豊かにしていきます。