プレスリリース
一般財団法人山本美香記念財団は、2022年5月5日に行われた第9回「山本美香記念国際ジャーナリスト賞」の選考会の結果、下記の受賞者に贈呈することといたしました。
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/310193/LL_img_310193_1.jpg
横田増生氏
<本年度の受賞者および対象作品>
〇ジャーナリストの横田増生氏(57)による著書、『「トランプ信者」潜入一年 私の目の前で民主主義が死んだ』(小学館)
選考委員:岡村隆(編集者、探検家)、笠井千晶(ドキュメンタリー監督・ジャーナリスト)、河合香織(ノンフィクション作家)、高山文彦※(作家)、吉田敏浩(ジャーナリスト)
※高山文彦さんの「高」は、「はしごだか」です。
<選考委員講評>
『「トランプ信者」潜入一年』は、内戦下にでもあるような全米各地を、身の危険を顧みず単身駆けめぐり、連邦議会議事堂突入にいたるトランプ狂騒曲を入念に描き出し、自由と民主主義の自壊現象を綿密な取材で浮き彫りにしている。
数多くの庶民層へのインタビューには、出身地や年齢、写真が添えられ、ひとつひとつのコメントにファクトチェックが加えられている。権力者の言動(それが根拠のない嘘八百であろうとも)が、いかに人びとの情動に火をつけ、利己心を正義として大声で語りだすのか。信仰のような陰謀論がいかに浸透し、過激な排他性に快楽を求めていくのか。理念追求の重さに耐えかねて、ついに野放図に暴れまくる人間の叫び声が聞こえてくる。
<授賞式>
日時:2022年5月26日(木)18時より
場所:日本記者クラブ
※入場は報道および関係者のみ。取材希望のメディアは当日、会場にて受付けを行います。
<山本美香記念国際ジャーナリスト賞>
2012年8月20日、シリア取材中に凶弾に倒れたジャパンプレス所属のジャーナリスト・山本美香の遺志を継ぐべく創設。世界中で起こっている様々な紛争や抑圧、災害や貧困などの下で暮らす様々な人々の生きる姿を伝える優れた国際報道を担うジャーナリストの支援、育成を目的とする。
世界の不正義や不条理に対して何がどのように不正義で不条理であるのか、伝聞ではなく自分自身の目と耳でとらえ、世界中に発信しようとするタフな行動力。また、それらの国々や地域において、生死のはざまをそれでも懸命に生きていこうとする人びとの姿を深い共感をもって世界中に伝えようとするヒューマニスティックな視座。本賞はその二つを併せ持つ国際報道をおこなったジャーナリストを選考の対象とし懸賞を行う。
【山本美香について】
ジャーナリスト。1967年生まれ。朝日ニュースターの報道記者、ディレクターを経て1996年から独立系通信社「ジャパンプレス」に所属。アフガニスタンやイラク、コソボ、ウガンダ、チェチェン、インドネシアなど世界の紛争地を取材。イラク戦争報道でボーン・上田記念国際記者賞特別賞を受賞。2012年8月20日、シリア内戦の取材中にアレッポにて銃撃を受け、殉職。
山本美香記念財団ウェブサイト: https://www.mymf.or.jp
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