プレスリリース

学校法人明治大学広報課

腎臓の再生医療実現に向けた取り組み開始について

(@Press) 2019年04月05日(金)10時30分配信 @Press

学校法人 明治大学(所在地:東京都千代田区、以下「明治大学」)、学校法人 慈恵大学・東京慈恵会医科大学(所在地:東京都港区、以下「東京慈恵会医科大学」)、バイオス株式会社(所在地:東京都台東区、以下「バイオス」)、株式会社ポル・メド・テック(所在地:神奈川県川崎市、以下「ポル・メド・テック」)および大日本住友製薬株式会社(本社:大阪市中央区、以下「大日本住友製薬」)の5者は、このたび、iPS細胞を用いた「胎生臓器ニッチ法」による腎臓再生医療の2020年代での実現を目標として、共同研究・開発などの取り組みを開始しますので、お知らせします。

「胎生臓器ニッチ法」とは、東京慈恵会医科大学 腎臓・高血圧内科学 横尾 隆 教授らの研究成果であり、動物の発生段階である胎仔の中で臓器が発生する場所(臓器ニッチ)に、別の動物から目的とする臓器の前駆細胞を注入し、臓器に分化誘導する方法です。
このたびの腎臓再生には、ヒトiPS細胞から分化誘導したネフロン前駆細胞*1を、明治大学 バイオリソース研究国際インスティテュート 長嶋 比呂志 所長・教授らの研究成果である「ヒト腎臓再生医療用遺伝子改変ブタ」の胎仔から採取した腎原基*2に注入し、その後、腎原基を患者さんに移植することによって、臓器ニッチを利用した機能的腎臓の再生を目指すものです。
「胎生臓器ニッチ法」はバイオスが、「ヒト腎臓再生医療用遺伝子改変ブタ」はポル・メド・テックが、それぞれの技術に関わる再生医療ベンチャーとして設立されており、「胎生臓器ニッチ法」を用いた腎臓再生医療の事業化は、5者協力のもと大日本住友製薬が担います。

5者は、以下の「胎生臓器ニッチ法」による、腎臓再生医療に取り組みます。
(1)ヒトiPS細胞からネフロン前駆細胞へ分化誘導します。
(2)遺伝子改変ブタ胎仔の膀胱付き腎原基にネフロン前駆細胞を注入します。
(3)ネフロン前駆細胞を注入した膀胱付き腎原基を患者さんに移植し、臓器初期発生プログラムを遂行させます。
(4)腎原基を移植した患者さんに尿路形成術を行い、機能的腎臓を実現します。

国際腎臓学会(ISN)による2018年7月の公表では、世界中で腎移植などを必要とする患者さんは530万人〜1050万人と推計され、また日本移植学会による2019年1月の公表では、2017年の腎臓移植希望登録数の約12,500件に対して、腎臓移植例は約1,750件と報告されるなど、臓器不足や医療費などの問題により、多くの患者さんが腎臓再生医療を待ち望まれています。
5者は、腎臓再生医療が実現することにより、腎臓移植を待たれる患者さんに腎臓再生医療を提供し、医療に貢献することを目指します。

開発における主な役割分担は次のとおりです。
表1: https://www.atpress.ne.jp/releases/181300/table_181300_1.jpg

*移植技術の開発には、慶應義塾大学 医学部・臓器再生医学寄附講座 小林 英司 教授らの協力を得て実施します。

各機関の本取り組みにおける代表者は次のとおりです。
・東京慈恵会医科大学腎臓・高血圧内科 教授 横尾 隆
・明治大学バイオリソース研究国際インスティテュート 所長・教授 長嶋 比呂志
バイオス
・代表取締役社長 林 明男ポル・メド・テック代表取締役社長 諸岡 晃
・大日本住友製薬取締役・常務執行役員 再生・細胞医薬事業推進担当 木村 徹

(用語解説)
*1 ネフロン前駆細胞:腎臓の構成部位である糸球体から近位尿細管、遠位尿細管まで分化する能力を持った腎臓前駆細胞の一種で、腎臓の“芽”のような存在です。

*2 腎原基:胎児期の腎臓のことで、哺乳類では後腎にあたります。腎原基を動物の下腹部に移植すると、移植を受けた動物から腎原基に血管が侵入して発育が継続し、正常な腎臓の持つ機能である尿やエリスロポエチンなどのホルモンを産生します。

プレスリリース提供元:@Press

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