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冨士色素株式会社

冨士色素がイオン液体の研究開発、合成、製造を開始 アルミニウム空気電池の二次電池化等の用途で使用検討

(@Press) 2016年09月02日(金)10時00分配信 @Press

ナノテクノロジーを中心に様々な製品の研究・開発を行っている冨士色素株式会社(所在地:兵庫県川西市、代表取締役社長:森 良平、以下 冨士色素)は、イオン液体の研究開発、合成、製造を始めました。

冨士色素株式会社サイト: http://www.fuji-pigment.co.jp/

自社で研究開発、合成、製造することにより、当社で開発中のアルミニウム ― 空気電池の二次電池化、セルロースナノファイバーの溶解、分散検討、リチウムイオン電池の電解液としての検討、カーボンナノチューブ分散体、カーボンナノチューブゲルに、他にも帯電防止剤、電解液、湿潤剤、色材インクの添加剤などとして使用検討を進めます。


■イオン液体について
イオン液体とは、イオンのみで構成された100℃以下で液体の塩とされている新素材です。カチオンとアニオンの組み合わせで、無数の様々な物質・物性を作り出すことができるため「デザイナーソルベント」と呼ばれており、また水、有機溶剤に続く第三の液体ともいわれています。

<特徴>
・広い温度範囲で液体であるため高温及び低温領域において使用可能
・熱的、化学的、電気化学的にも安定で、蒸気圧も低く真空下などの過酷な環境下での使用も可能
・難燃性材料で、電気が流れる導電性液体のため、電気化学デバイスや帯電防止用途でも応用が期待できる
・セルロースなどの難溶性物質も溶解可能

<用途>
1.金属 ― 空気電池、アルミニウム ― 空気電池の二次電池化
当社で開発中のアルミニウム ― 空気電池において、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムクロリドや1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムクロリドなどを用いると、金属負極側に副産物である酸化アルミニウムや水酸化アルミニウムが析出しなくなり、二次電池化が可能になることがわかっています。当社では、自社でこのイオン液体を合成し、アルミニウム ― 空気電池の二次電池の実用化を目指しています。

2.セルロース、セルロースナノファイバーの溶解
イオン液体は難溶性物質を溶解する溶媒で、セルロースなどの難溶性物質も溶解することができます。セルロース再生時の重合度維持性能に優れ、セルロースの特性を損ないません。これによりセルロース、セルロースナノファイバーからの再生セルロースの繊維、シートの製造などに応用できる可能性があります。

3.リチウムイオン電池、各種電池の電解液としての検討
電解質に要求される物性は高い電気伝導率、高い分解電圧、大きい電気二重層容量、広い使用温度範囲、安全性などですが、イオン液体はこの要求に対応できる可能性をもっており、電気二重層キャパシタ(EDLC)、リチウムイオン電池(LIB)、色素増感太陽電池(DSSC)、燃料電池などの各種電気化学デバイスへの応用が期待されています。イオン液体は現行のエチレンカーボネート/プロピレンカーボネート系の電解液と比較して、電池特性が向上することが期待されています。また、難燃性なので現在よく問題になっているリチウムイオン電池の引火性が改善され、さらに高温でも使用できるリチウムイオン電池が作れる可能性があります。

4.カーボンナノチューブ分散体、カーボンナノチューブゲルに応用
カーボンナノチューブは通常樹脂などと相溶性が悪く混合しないのですが、イオン液体に分散、混合などをすると、良好な分散体、ゲル化、そして高い導電性を有するようになるため、樹脂に練りこむことができるようになります。また、イオン液体とカーボンナノチューブを混合しただけのカーボンナノチューブゲルは非常に興味深い特性を示します。

5.帯電防止剤
樹脂などに添加することにより、帯電防止剤として使用することができます。不揮発性であり耐熱性が高いことから、高温プロセスが必要とされる工程で使用することが可能となり、樹脂の透明性を維持しながら、少量添加で優れた帯電防止能を有する可能性があります。耐熱性にも優れ、ポリカーボネートなどの樹脂、建材用塗料、UVハードコート剤、粘着剤などへ練りこむことで、帯電防止としても用途が期待されます。

6.合成用途としての反応溶媒
近年、化学工業界においては、臭いなどの強い有機溶剤を使用する合成方法の代わりに、環境に優しいクリーンプロセスの開発が急務となっており、イオン液体は、このようなグリーンケミストリーの分野で注目を集めています。イオン液体は蒸気圧をほとんどもたず、不揮発性、難燃性であるため安全で、かつ加熱処理や分液処理による分離操作によってその再利用が容易であるため、環境中への拡散を抑えることができ、かつ取り扱いを非常に簡単にすることができます。

そのほかにも、CO2吸収剤、真空下でも使用できる潤滑剤、色材製品の添加剤などに応用できるなど、非常に多くの可能性をもった新素材です。


■イオン液体の化学組成と当社の取り組み
イオン液体は、イミダゾリウムイオン、ピリジニウムイオンなどの有機カチオンと臭化物、フッ化物、塩化物などのアニオンから成る塩で、比較的低温で液体状態となり、無数の合成の組み合わせがあります。当社では種々あるイオン液体のうち、カチオンはイミダゾリウム系などを用いて、一方アニオンは、塩素、臭素系イオンを合成原料に用いていますが、今後さらに種類を増やしていきます。また様々なイオン液体の受託合成も始めています。


■会社概要
商号  : 冨士色素株式会社
代表者 : 代表取締役社長 森 良平
所在地 : 〒666-0015 兵庫県川西市小花2-23-2
設立  : 1938年3月
事業内容: 赤色有機顔料、各種色材、各種機能性ナノサイズ微粒子分散体、
      各種電池用電極、固体電解質、酸化物ナノコロイド、
      金属ナノコロイド、セルロースナノファイバー、量子ドット、
      機能性触媒材料 など
URL   : http://www.fuji-pigment.co.jp/
プレスリリース提供元:@Press

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