1. 不正に関与しようとする「動機・プレッシャー」

2. 不正を実行する「機会」

3. 不正行為に対する「姿勢・正当化」

4. 不正を働く人の「人間性」

【答え】


4


【解説】


タツヤ:不正をする動機はあるだろうし、不正を実行する機会も必要だし…。うーん。3かなぁ。

みなみ:答えは、「4」よ。多額の借金を抱えていれば会社のお金を不正に取得したいと思うかもしれないし、株価が低迷していれば不正に利益を上げたいと思うかもしれないわね。動機やプレッシャーがあれば不正につながる可能性は高まるのよ。だから「1」は正しいわね。

経理担当者が自由にお金を出し入れできて誰もチェックしていなければ不正をするかもしれないわね。不正を実行できる機会があれば不正を働く可能性は高まるのよ。だから「2」は正解。

担当者の倫理観などが不十分で不正を働くことの重大性を認識していない場合も不正を働く可能性はあるわね。だから「3」も正解。人間性というのは「3」にも通じるところがあるかもしれないけど、その人そのものの人間性というよりも、不正行為に対する姿勢・正当化と絞ったほうがよいわね。

ということで4が正しくないということよ。わかった?

タツヤ:わかりました!それでは、報告書を読みます!

みなみ:いつも返事だけはいいのよね。

タツヤ:なるほどなるほど…なる…。

みなみ:いやに静かになったわね。たつや君?!朝から寝てるんじゃないの!

タツヤ:はっ、はい!

みなみ:やっぱり、たつや君って信じられない…。私も性悪説になりそう…。


【監修者】
丸山満彦(まるやま・みつひこ)


公認会計士。
大手監査法人に在籍 パートナー。
1992年大手監査法人に入社。1998年~2000年米国の監査法人に勤務。帰国後、リスクマネジメント、コンプライアンス、社会的責任、情報セキュリティ、 個人情報保護関連のコンサルティングを実施。
情報セキュリティ関連の政府委員を歴任。
内閣官房情報セキュリティセンター兼務。
情報システムコントロール協会(ISACA)東京支部理事
日本セキュリティ監査協会(JASA)幹事
デジタルフォレンジック研究会監事
JPCERT/CC監事
日本監査研究学会会員
情報ネットワーク法学会会員

[イラスト]

加藤 豪(かとう ごう)

大阪府出身。ユーモアを含んだ勢いとコントラストの強いカラーのイラスト、人の心理をテーマにしたちょっとシュールな4コマ漫画、短編等を制作しています。

■ホームページ : http://www.occn.zaq.ne.jp/kato5/