1. タツヤは、会社役員ではないが、公表前の重要事実に基づいて取引をすればインサイダー取引の規制にかかる。
2. 会社が正式に買収を決定していないときの情報であれば、インサイダー取引にはならない。
3. インターネットに掲載された後でその情報にもとづいて株を売買するのであれば、インサイダー取引にはならない。
【答えと解説】
1. ○
公表前の重要事実に基づいて取引をした場合は会社の従業員であれば、インサイダー取引の規制にかかります。
2. ×
会社が正式に決定していない場合の情報であっても、それが公表前の重要事実である場合はインサイダー取引の規制にかかります。
3. ○
インターネットに掲載された後で、その情報に基づいて株を売買する場合は、インサイダー取引にはなりません。
タツヤ:
1と3ですよ。
みなみ:
あら、今回は、簡単に答えたわね。
タツヤ:
そりゃ、将来役員を目指している僕としては、このくらいは当然ですよ!
みなみ:
あら、タツヤ君、役員をめざしてたの?初耳だわ。ところで、来週月曜日の会議に提出する資料はどうなってるのかしら?
タツヤ:
あっ。しまった!!忘れてた……。
みなみ:
ちょっとっ!!株価欄なんか眺めてないで、早く作りなさい!
タツヤ:
は、はいっ!!くっそー、役員の道は遠い!!
丸山満彦(まるやま・みつひこ)
公認会計士。
大手監査法人に在籍 パートナー。
1992年大手監査法人に入社。1998年~2000年米国の監査法人に勤務。帰国後、リスクマネジメント、コンプライアンス、社会的責任、情報セキュリティ、 個人情報保護関連のコンサルティングを実施。
情報セキュリティ関連の政府委員を歴任。
内閣官房情報セキュリティセンター兼務。
情報システムコントロール協会(ISACA)東京支部理事
日本セキュリティ監査協会(JASA)幹事
デジタルフォレンジック研究会監事
JPCERT/CC監事
日本監査研究学会会員
情報ネットワーク法学会会員
[イラスト]
加藤 豪(かとう ごう)
大阪府出身。ユーモアを含んだ勢いとコントラストの強いカラーのイラスト、人の心理をテーマにしたちょっとシュールな4コマ漫画、短編等を制作しています。
■ホームページ : http://www.occn.zaq.ne.jp/kato5/