タツヤ:
朝倉部長!おつかれーっス!ちょっと聞きたいことあるんすけど、いいっスか?!
みなみ:
ええ、いいわよ。今日は一体何かしら?
タツヤ:
最近、『J-SOX』ってよく聞くんすけどー、これってどういう意味っスか?何かの制度っスか?
みなみ:
J-SOXって、正式な用語じゃないのよ。
タツヤ:
え、マジッスか?じゃあ、正式には何て名前なんですかねー?
みなみ:
内部統制報告制度とでもいうのかなぁ。金融商品取引法で定められている制度よ。
金融商品取引法第24条の4の4で経営者が財務報告に係る内部統制の有効性について評価して内部統制報告書を内閣総理大臣に提出することが求められていて、同じく第193条の2第2項で公認会計士によるその内部統制報告書が適正であるかどうかについての監査を受けることが求められているんだけれども、この制度のことをJ-SOXって通称で呼んでるの。この制度の基になった米国のSOX法の404条の日本版ということでJ-SOXというわけ。
タツヤ:
へー。自分には難しいっス。ってか、何でこんな面倒な制度が導入されることになったんスか?
みなみ:
タツヤ君。財務諸表って知っているよね?
タツヤ:
超余裕っスよ!会社の決算書のことでしょ?!会社がもうかったとか、損したとかそういうことが分かるヤツ。
みなみ:
超余裕っスよ…?(怒)まあ、いいわ。
上場企業では、この財務諸表などを含んだ会社の状況を有価証券報告書として年に一度提出しなければならないのよ。新しい制度では、これに合わせて内部統制報告書も提出することになるのよ。そして財務諸表と同様に、内部統制報告書も誤りがないことを公認会計士が監査をすることになっているの。
タツヤ:
へー、ってか、自分全然意味分からないっス!そもそも、この制度の第一の目的って何なんすか?
みなみ: そうねぇ…。この3つのうちだったら、タツヤ君はどれだと思う?
Q.J-SOXの第一の目的は?
1. 会社の資産(例えば、現金)などが、役員や会社員によってとられないようにする。
2. 投資家を保護するために、財務諸表が正しくできるような仕組みがちゃんとできるにようする。
3. 会社の業務の無駄、ムラがないようにする。