B君「うーん、『全部見せて』って、いったいどこまで見せればいいのさ…。」

A君「ためらうなよ。全部そのまま見せれば良いじゃないか…。」

Cさん「ちょ、ちょっとあなたたち、なんの話をしているの…!?」

B君「お客様から、その人の全ての保有個人データを開示してくれ、って請求があったんですよ。」

Cさん「び、びっくりしたわ…。それって、やっぱりお客様相談室の仕事じゃないの?」

B君「そう、まさにそのお客様相談室からのご命令なんですよ。そのお客様の氏名をキーにして社内中の個人情報データベース等を検索しろって言うんです。その上、ヒットしたものを全部プリントアウトして持って来いって。紙の無駄で環境にも悪いですよねぇ。」

A君「えー、それ、社内中の部署に言ってるのかなぁ?」

B君「そうみたいだよ。みんなブーブー言ってたもん。」

Cさん「ふーん、でもそんな必要あるのかしら?」

A君「お客様本人から開示申請があるたびにこんな状況じゃ、仕事になりませんよ。」

B君「面倒くさい仕事は、いっつも僕に回ってきますし。」

A君「でも実際、『全部』ってどこまで本気なんだろうね。」

Cさん「開示の対象となるのは保有個人データということなんだけど、顧客データベースだけでなくて、業務用の携帯電話のアドレス帳も、業務用パソコンの表計算ソフトの文書も入るんじゃないのかしら。」

B君「うう…いったい何日かかるんだろう?」

Q. 個人情報保護法上、正しいのはどれ?


1. 本人から自分の保有個人データを全て開示しろといわれたら全部開示しなければならない。


2. 開示の求めの対象は、顧客データベースに格納されているデータに限定されている。


3. 個人情報取扱事業者は本人に対して、開示範囲を特定するよう求めることができる。

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