女性向け下着メーカーのトリンプが新製品を発表した。その名も「No!レジ袋ブラ」といい、トリンプによると、環境問題への世間の関心を喚起するために作られたブラジャーだという。
レジ袋とブラジャーにどんな繋がりがあるのか?レジ袋ブラとは何か?!
早速
トリンプのプレスリリースページにアクセスすると、冷静なプレスリリースの中に驚くべき製品が紹介されていた。なんと、ブラジャーが買い物袋に変身するというのだ。
●地球に優しいエコブラジャー
No!レジ袋ブラは、通常はブラジャーとしてもちろん使用できるが、いざという時に取り外し、エコバックに変形させる事ができる代物だ。
その仕組みは意外とシンプルで、ブラの内部に帝人による再生素材で作られたエコバックが折りたたんで内蔵されており、それを引き出して組み立てることでバックに変身する。また、ブラジャー時にはこれがパッドの役を果たすというから無駄がない。
なお、ブラジャーからエコバックへの変身手順は次の通りだ。
1)左右のブラから内蔵されるエコバックを引き出す
2)左右のエコバックをファスナーで繋げる
3)ブラジャーのアンダー部分のフックを結合
4)ブラジャーの肩ひもを取り外して、エコ袋上部にリボンとして結ぶ
5)ブラジャーのレースがアクセントとなるキュートな買い物袋に早変わり
写真を見ると、意外なまでにしっかりとした作りで、エコバックとして使うにはもったいない程。これなら実用にも耐えられそうである。
エコバックの持ち運びが面倒くさい、ついつい家に忘れてしまう。そんな方の他にも、突然買い物をする事になった場合など、No!レジ袋ブラを着けていればレジ袋を消費せずに済ませられるのではないか?
とはいえこのブラジャー、プレスリリースを読んだ上では弱点も見られる。
これをエコバックとして使う際に当然ブラを外さなくてはならず、その間ノーブラとなってしまうのだ。また買い物の際、街中でブラを外し服から抜き出すにも若干のコツが必要そうである。
そして買い物の対象が野菜など水気の多いものであると、ブラが水分に濡れ、自宅に帰った後に少し着心地が悪くなるかもしれず注意が必要だ(防水加工されているか未確認)。
●リサクルPETブラ、ウォームビズブラ、他にもアイデアブラジャーが沢山
リリースによると、トリンプでは過去に「リサイクルPETブラ」(1997年)、「eco 地球儀ブラ」(2004年)、そして「ウォームビズブラ」(2005年)といった、環境を考えた特製ブラジャーを発表してきている。
では、他にも面白いブラがないのだろうか?
また、何故こんなブラを作るのだろうか?
G-Searchデータベースが提供する「
新聞・雑誌記事横断検索」を使ってトリンプに関する新聞記事を調べてみると、気になる記事が見つかった。
それによると、トリンプでは年に2回、世相を反映したブラジャーを制作しており、最近ではワールドカップブラや阪神タイガースブラ、また禁煙ブラなども作られているようだ。
またこうした特殊ブラの起源についても記載があり、それによると第1弾は1987年に伝統工芸の第一人者・和田光正さんと共同開発した超高級ガードル「スルム・マジック金彩友禅」という。
これを発表して予約を受け付けたところ、予想以上の注文と評判を呼び、それからほぼ毎年2回、特殊ブラの発表する事になったのだ。
このほか別の記事では、トリンプ吉越社長へのインタビュー記事が掲載されており、そのやり取りで、”「赤字会社で宣伝費がなかったんです。どうしたら会社がマスコミに取り上げてもらえるかいろいろ考えてました。そこで時事性を織り込んだブラジャーの企画をおもいついたんです。」”と、苦しい時期に柔軟な発想ができる同社の気質が、現在の成長に繋がったのでは、と感じさせられる。
●トリンプの発想の源
ところで今回の「No!レジ袋ブラ」は、「レッド、ブルー、グリーン、ピンク、イエロー」の5色が開発されたという。ショッピングを楽しむ為に色選択ができるという事だが、この5色という事にあやかって“ブラレンジャー”の愛称で浸透を図るそうだ。
とことん柔軟なトリンプの発想だが、その下地にはトリンプが実施する社内制度にある。
最も特徴的なのは、毎日昼に2時間ある「がんばるタイム」だろう。トリンプではこの時間、コピーや電話、立ち歩き、部下への指示や上司への確認も禁止して自分の仕事だけに集中する。
結果、効率的な仕事ができ残業を減らす効果があるといい、トリンプでは終業25分後の6時25分には、本社内の電気を消す徹底ぶりだ。また、残業=効率的に仕事をしていないことと判断されて改善が求められる。
柔軟さと集中力を持つトリンプがつくる特殊ブラジャー。次の発表は来年の春だろうか?今度は何が登場するか、想像するのも楽しい。
(text by や)