「脳を鍛える」で一大ブームを巻き起こした「ニンテンドーDS」。
4月時点で本体の国内販売数は700万台を突破。ソフトも9作品が売上げ100万本超を達成するなど、店頭ではまだまだ品薄状態が続いているようだ。
ところで、”ニンテンドーDS大ヒット”がニュースで騒がれるようになるまで、あなたは任天堂と聞いて何を思い出していただろうか。ゲーム&ウォッチ? ファミコン? それともポケモンのゲーム?
おりしも7月15日は「ファミコンの日」。というわけで、今回は懐かしのファミコンについて、
新聞・雑誌記事横断検索で振り返ってみた。
●7/15はファミコンの日
ファミコンことファミリーコンピューターが発売されたのは1983年7月15日。
カセットと呼ばれるROMを差し込んで遊ぶゲーム機で、ある程度までの年代の人なら「家にあった」「友達/親戚の家にあった」等の思い出があるのではないだろうか。
代表的なソフトはなんといっても1985年に発売された「スーパーマリオブラザーズ」。
その他、ドラゴンクエストシリーズやファイナルファンタジーシリーズなど、現在”大作”として知られるゲームの第一作が出されたのもファミコンだった。
ちなみに、
新聞・雑誌記事横断検索でヒットした最も古いファミコンに関する記事は、収録開始時期が最も早い朝日新聞の1985年の記事。”今後を見据え、書き換え式の磁気ディスクでゲームを販売することを任天堂が計画している”というものだ。
この年の記事を見ていくと、ゲームに熱中するあまり子供が外で遊ばなくなったり大人が子供と争ってファミコンに熱中していたりと、当時の大ブームぶりが伝わってくる。
20周年となった2003年9月に、部品の調達が不可能になったため生産を終了したファミコン。生産終了までの約20年での売上げ台数は、なんと全世界で6千2百万台にも及んだというから驚きだ。
●DSヒットの要因
このファミコンがDS大ヒットの立役者である、という見方があるのをご存知だろうか。
新聞・雑誌記事横断検索によると、DSがヒットした理由には幾つかの要因がある。例えば以下のような点だ。
・タッチペンという直感的に行える操作方法の導入
・犬を飼う、脳を鍛えるシリーズなど、ゲームに縁のない人や幅広い年代層の取り込みに成功したこと
これらの直接的な要因の背景としてファミコンの存在があるというのだ。
普通、CMで「ゲームで脳を鍛える」「ゲーム機でペットを飼う」などと言われても、ゲームに興味のない層は”ゲーム機を買ってまで”という部分で腰が引けてしまう。
ところが、かつてファミコン全盛期に熱中していた世代やその親世代は、”家にゲーム機があるのは当たり前”の時代を経験している。つまり、ファミコンによって免疫ができているために、ゲーム機を買うことに抵抗感がなかったというのだ。
結果として若年層を中心としたゲームに興味を持っている層だけではなく、青年層のうちファミコン以来ゲームから遠ざかっていた人たちや、かつて子供たちがファミコンで遊んでいるのを見ていた年配層の取り込みに成功したというのである。
家庭用ゲーム機という分野を切り開いたファミコンが、作る側の任天堂にノウハウを残したことは想像に難くない。その一方でユーザ側にも、ゲーム機に親しめる土壌という置き土産を残していった、ということなのだろう。
●ファミコンミニ、そして次の世代へ
最後にゲームメーカー・任天堂の資産としてのファミコンソフトについてご紹介しておきたい。
2004年、任天堂が発売しているDSをはじめとした幾つかの携帯ゲーム機で使えるソフトとして「ファミコンミニ」というシリーズが期間限定で発売された。「ドンキーコング」や「ゼビウス」、そして「スーパーマリオブラザーズ」等、シリーズ合計350万本を売り上げたという。
また、2006年秋、任天堂から新しい家庭用ゲーム機「Wii(ウィー)」が発売される予定となっている。このWiiでは、データ販売によりファミコンのソフトが遊べると発表されている。
実は筆者は、ファミコンミニシリーズ発売直後に「スーパーマリオブラザーズ」を購入した(ワープゾーンや隠しアイテムの位置など、意外と覚えているのに自分で驚きますよ)。最近のゲームと比べるといかにもチープなサウンド、単純な絵なのだ。でも、そこがいい。
ファミコン世代がゲームを手にする限り、ファミコンはどこかで生き続ける、のかも知れない。
(text by ゆ)