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トレジャー・ファクトリー リサイクルショップ運営
更新日:
2008年04月03日
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今回は、総合リサイクルショップを展開するトレジャー・ファクトリーの野坂英吾社長。
大久保:「トレジャーファクトリー」店内は、いい意味で雑然としていますね。訪れた顧客を楽しませるドン・キホーテを思わせます
野坂:当社の経営理念は、人々に喜び・発見・感動を提供すること。目的を持って訪れていただくのはもちろんですが、何気なく、ふらっと訪れ見つけた商品で、日常生活に新たな発見を見いだしていただきたいと考えています。
大久保:起業のきっかけは
野坂:商社マンとして前線を飛び回る父親を越えたいという自我の芽生えから、社長になりたいと思い始めたのは中学2年の頃です。2歳から10歳までシンガポールで過ごしましたが、帰国後は両国間の環境のギャップに驚き、なんとか同国での経験を活かしたいと考えたのも、起業を後押ししました。
大久保:リサイクル事業を発想したのは
野坂:学生時代のアルバイト先で、まだ使えるような家具や電化製品が大量に捨てられているのを見たときです。磨いたり、部品を交換したりすればまだ使えるのにと思いました。大学4年生の時、半年間で約50件のリサイクルショップをめぐって事業計画書を作成したものの、資金が足りない。不動産会社を回って、1年後にようやく格安物件を獲得し起業にこぎつけました。
■■■
大久保:客層は
野坂:非常に幅広い年齢層の方々にご利用いただいています。販売は新規顧客も多いですが、買い取りはリピーターが50%以上に上ります。
大久保:取り扱い商品は
野坂:電化製品から生活雑貨まで、生活用品を幅広く手がけています。売り上げでは電化製品が約30%をしめていますが、最近では古着に対する顧客需要が増えているため、衣料・服飾雑貨がそれに迫る勢いです。洋服・服飾雑貨専門のリサイクルショップも、直営で2店舗展開しています。
大久保:商品管理は
野坂:自社でPOS(販売時点情報管理)システムを開発し、商品を単品管理しています。全店舗の商品がこれにより単品で管理できるため、買い取り査定や在庫状況、商品カテゴリー別売り上げまですべて社内で共有できるようになりました。
大久保:コンビニエンスストアを展開するセブン―イレブンジャパンもPOSシステム導入により仕入戦略が成功しました。同じ26度でも、雨の日と晴れの日とで売れる商品が違います
野坂:商品の回転率や売れ筋商品の動向まで詳細に把握できるので、店舗への指導を具体的に行うことができます。
大久保:同業他社は導入しているのですか
野坂:リサイクル事業者向けにPOSシステムを販売している会社もありますが、当社は自社開発にこだわっています。現場スタッフの声により改善が積み重ねられた独自のシステムは他社にはない強みです。
大久保:盗品や違法コピー品の仕入れを防ぐ対策は
野坂:アイテムによっては身分証明書を買い取り金額にかかわらずご提示いただくという社内ルールを設けました。また社内システムにより、不審な買い取りがあればデータを分析して発見できるようにしています。
大久保:市場規模は
野坂:家具、家電、雑貨などの家庭用品においては5000億円と推定され、年10%ほど拡大を続けています。当社は、それをさらに上回る年20〜30%で成長を続けており、今後も成長性を維持する予定です。
大久保:出店戦略は
野坂:商圏人口や周辺状況などを考慮し決定します。立地、歩行者の推移。最寄り駅や、近辺の商業施設との位置関係。すべてを数値化して判断します。目安とする営業利益率は20%、初期投資の回収期間は最長48カ月をめどとしています。
大久保:安かろう悪かろうでは、顧客の足も遠のきます
野坂:当社は創業以来13年間で撤退したのは1店だけです。1号店は開店以来尻すぼみになるどころか、最近になって過去最高の売上を収めるほどです。
■■■
大久保:新規事業や海外戦略は
野坂:2006年にリサイクルショップの情報サイト「うるはぴ.com」を開設し、ウェブ事業の展開にも力を入れています。買い取り査定の最新情報やリサイクル・ショップを利用するための豆知識などが見られます。サイト自体は今後も拡大途中にあり、当社としても注力していきます。また06年末より「トレジャーファクトリースタイル」という服飾専門のリサイクルショップの展開を新たにスタートしました。今後はさらに新規業態を増やし、幅広いリサイクルニーズに応えていきたいと思います。
大久保:将来像は
野坂:10年、20年と言わず、江戸幕府を超える300年間続くような会社にしたい。確固とした経営理念を共有し、次代へと引き継げる強い組織を作りたいと考えます。
※※※
(対談を終えて)
地球温暖化が叫ばれるなか、リサイクルは環境への貢献度が大変高いビジネスです。業界内の二極化が問題とされていますが、緻密(ちみつ)な戦略に基づき事業を展開されている野坂社長。まさに「鳴かぬなら 鳴くまで待とう ホトトギス」とたとえられる徳川家康を思わせます。300年後、生まれ変わった頃に出会える同社は、果たしてどんな姿になっているか。ぜひ、この目で見たいものです。(大久保)
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聞き手:大久保 秀夫《おおくぼ・ひでお》
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1954年生まれ。国学院大卒。アパレル関連メーカーを経て、80年新日本工販(現フォーバル)を設立、社長に就任。利用者にとって最も安い通信事業者を自動的に選択するアダプター「NCC BOX」をソフトバンクと共同で開発。電電公社(現NTT)が独占していたビジネスフォン市場に風穴を空ける。88年社団法人ニュービジネス協議会主催による第1回アントレプレナー大賞受賞。05年より現職。著書『武士道に学ぶビジネスマン48の心得』(東急エージェンシー)、『やり抜けば仕事は必ず面白くなる!』(かんき出版)。東京都出身。
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(フジサンケイビジネスアイ 2008年3月24日掲載)
(ベンチャーファクトリーニュース 2008年5・6月号掲載)
大久保:「トレジャーファクトリー」店内は、いい意味で雑然としていますね。訪れた顧客を楽しませるドン・キホーテを思わせます
野坂:当社の経営理念は、人々に喜び・発見・感動を提供すること。目的を持って訪れていただくのはもちろんですが、何気なく、ふらっと訪れ見つけた商品で、日常生活に新たな発見を見いだしていただきたいと考えています。
大久保:起業のきっかけは
野坂:商社マンとして前線を飛び回る父親を越えたいという自我の芽生えから、社長になりたいと思い始めたのは中学2年の頃です。2歳から10歳までシンガポールで過ごしましたが、帰国後は両国間の環境のギャップに驚き、なんとか同国での経験を活かしたいと考えたのも、起業を後押ししました。
大久保:リサイクル事業を発想したのは
野坂:学生時代のアルバイト先で、まだ使えるような家具や電化製品が大量に捨てられているのを見たときです。磨いたり、部品を交換したりすればまだ使えるのにと思いました。大学4年生の時、半年間で約50件のリサイクルショップをめぐって事業計画書を作成したものの、資金が足りない。不動産会社を回って、1年後にようやく格安物件を獲得し起業にこぎつけました。
■■■
大久保:客層は
野坂:非常に幅広い年齢層の方々にご利用いただいています。販売は新規顧客も多いですが、買い取りはリピーターが50%以上に上ります。
大久保:取り扱い商品は
野坂:電化製品から生活雑貨まで、生活用品を幅広く手がけています。売り上げでは電化製品が約30%をしめていますが、最近では古着に対する顧客需要が増えているため、衣料・服飾雑貨がそれに迫る勢いです。洋服・服飾雑貨専門のリサイクルショップも、直営で2店舗展開しています。
大久保:商品管理は
野坂:自社でPOS(販売時点情報管理)システムを開発し、商品を単品管理しています。全店舗の商品がこれにより単品で管理できるため、買い取り査定や在庫状況、商品カテゴリー別売り上げまですべて社内で共有できるようになりました。
大久保:コンビニエンスストアを展開するセブン―イレブンジャパンもPOSシステム導入により仕入戦略が成功しました。同じ26度でも、雨の日と晴れの日とで売れる商品が違います
野坂:商品の回転率や売れ筋商品の動向まで詳細に把握できるので、店舗への指導を具体的に行うことができます。
大久保:同業他社は導入しているのですか
野坂:リサイクル事業者向けにPOSシステムを販売している会社もありますが、当社は自社開発にこだわっています。現場スタッフの声により改善が積み重ねられた独自のシステムは他社にはない強みです。
大久保:盗品や違法コピー品の仕入れを防ぐ対策は
野坂:アイテムによっては身分証明書を買い取り金額にかかわらずご提示いただくという社内ルールを設けました。また社内システムにより、不審な買い取りがあればデータを分析して発見できるようにしています。
大久保:市場規模は
野坂:家具、家電、雑貨などの家庭用品においては5000億円と推定され、年10%ほど拡大を続けています。当社は、それをさらに上回る年20〜30%で成長を続けており、今後も成長性を維持する予定です。
大久保:出店戦略は
野坂:商圏人口や周辺状況などを考慮し決定します。立地、歩行者の推移。最寄り駅や、近辺の商業施設との位置関係。すべてを数値化して判断します。目安とする営業利益率は20%、初期投資の回収期間は最長48カ月をめどとしています。
大久保:安かろう悪かろうでは、顧客の足も遠のきます
野坂:当社は創業以来13年間で撤退したのは1店だけです。1号店は開店以来尻すぼみになるどころか、最近になって過去最高の売上を収めるほどです。
■■■
大久保:新規事業や海外戦略は
野坂:2006年にリサイクルショップの情報サイト「うるはぴ.com」を開設し、ウェブ事業の展開にも力を入れています。買い取り査定の最新情報やリサイクル・ショップを利用するための豆知識などが見られます。サイト自体は今後も拡大途中にあり、当社としても注力していきます。また06年末より「トレジャーファクトリースタイル」という服飾専門のリサイクルショップの展開を新たにスタートしました。今後はさらに新規業態を増やし、幅広いリサイクルニーズに応えていきたいと思います。
大久保:将来像は
野坂:10年、20年と言わず、江戸幕府を超える300年間続くような会社にしたい。確固とした経営理念を共有し、次代へと引き継げる強い組織を作りたいと考えます。
(対談を終えて)
地球温暖化が叫ばれるなか、リサイクルは環境への貢献度が大変高いビジネスです。業界内の二極化が問題とされていますが、緻密(ちみつ)な戦略に基づき事業を展開されている野坂社長。まさに「鳴かぬなら 鳴くまで待とう ホトトギス」とたとえられる徳川家康を思わせます。300年後、生まれ変わった頃に出会える同社は、果たしてどんな姿になっているか。ぜひ、この目で見たいものです。(大久保)
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聞き手:大久保 秀夫《おおくぼ・ひでお》
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1954年生まれ。国学院大卒。アパレル関連メーカーを経て、80年新日本工販(現フォーバル)を設立、社長に就任。利用者にとって最も安い通信事業者を自動的に選択するアダプター「NCC BOX」をソフトバンクと共同で開発。電電公社(現NTT)が独占していたビジネスフォン市場に風穴を空ける。88年社団法人ニュービジネス協議会主催による第1回アントレプレナー大賞受賞。05年より現職。著書『武士道に学ぶビジネスマン48の心得』(東急エージェンシー)、『やり抜けば仕事は必ず面白くなる!』(かんき出版)。東京都出身。
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(フジサンケイビジネスアイ 2008年3月24日掲載)
(ベンチャーファクトリーニュース 2008年5・6月号掲載)
- 野坂 英吾社長《のさか・えいご》
- 1972年生まれ。父の仕事の都合により、2歳から10歳までシンガポールで過ごす。日大卒業後トレジャー・ファクトリー設立、社長に就任。現在に至る。神奈川県出身。
- トレジャー・ファクトリー(マザーズ3093)
-
▽住所=東京都足立区梅島3の32の6
▽電話番号=03-3880-8822
▽設立=1995年5月25日
▽事業内容=総合リサイクルショップ「トレジャーファクトリー」運営など
▽資本金=2億3145万円(2008年2月末現在)
▽業績=売上高33億3000万円、経常利益2億1100万円(2008年2月期予想)
▽概要=関東圏内で総合リサイクルショップ「トレジャーファクトリー」を27店舗(2008年2月末現在、直営25FC2)、洋服・服飾雑貨専門リサイクルショップ「トレジャーファクトリー スタイル」を2店舗展開。またリサイクル品の販売・買取サイト「うるはぴ.com」を運営。アクセス件数は月間約20万ページビュー、ユニークユーザー数は約5万4000(2008年2月末現在)。
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