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9月19日、「基準地価」が発表されました。この「基準地価」は、毎年7月1日時点の価格を各都道府県が調査し国土交通省がとりまとめて発表しています。皆さんもニュースなどでお聞きになったのではないでしょうか。
今回の基準地価の動向は、三大都市圏平均で実に16年ぶりに上昇に転じるなど、大都市圏を中心に上昇傾向が顕著となり、特に東京都区部ではすべてのポイントが前年を上回り、東京都の地価回復ぶりが目立つ結果となりました。
これらの動きはバブル崩壊後永きにわたりデフレから抜け出せずにいた日本経済が、ようやくデフレから解放されたことを示す感動的な結果ですが、中古マンション価格をウォッチしている者の目からは当然予測された、いわば想定範囲内の動きでもあります。
築10年目の中古マンション価格の推移を2001年以降で見ると、首都圏では2003年以降上昇に転じています。近畿圏では2005年以降、中部圏では2004年以降上昇に転じています。(グラフ参照:クリックすると拡大します)実勢の土地取引の世界ではすでに2003年から、利便性が良く利用価値の高い、好条件のマンションや土地は高値で取引される傾向が出ており、地価は上昇傾向にありました。
新築マンションの価格の動きと比較すると、中古マンション価格はいずれの圏域でも早めに上昇傾向に入っています。これは新築のマンションが価格競争によって価格が下落するケースがあるのに対し、中古マンションは建物の減価償却が進んでいる分、マンション価格がそのマンションの存する土地の価格に収斂される傾向があるため、地価との連動性が高くなるからです。しかもその動きは遅効性のある公的指標とは異なり、リアルタイムで変動するので、今後の地価動向を判断する有効な“先行指標”となりうるのです。
現在の中古マンション価格の動きを見る限り、今後の地価は三大都市圏ともにゆるゆると上昇を続けていくものと思われます。これは日本経済全体に広がってきた景気回復感や不動産市場の好調さによっても裏付けられます。
地価を巡る環境は、少子化や消費税率の上昇、今後の景気の行方など不確定要素が多いため、長期にわたる予測は難しいですが、2010年頃までは、ほぼ年2〜3%程度の緩やかな上昇が続くと考えられます。
中古マンションの流通量はここ5年の間に約1.5倍に増加しており、不動産取引はにわかに活況を呈してきています。地価がこののち反転下落する要因を見つけるのは、現時点では困難です。
では、またバブルが再燃する可能性はあるのでしょうか?
最近、業界の一部でバブルの再来を待望する雰囲気が出てきているのが大変気になります。
日本経済がバブル経済の後遺症に長らく悩まされてきたことを省みれば、バブルの再来は決して歓迎されるべきことではありません。
とはいえ、バブルが再燃する可能性は決してゼロではないのです。
80年代後半に起こったように、金融機関が不動産に実力以上の信用力を与えた場合、「土地は必ず上がる」という“土地神話”が復活し、不動産市場に投機的マネーの過剰な流入が起こって、地価の急激な上昇を招く可能性も残っているのです。
現在は、根拠ある収益力から適正価格を算出する収益還元法が定着しつつあり、不動産に実力以上の値が付くことが未然に防がれる環境はできています。
今後も地価の急上昇はないと考えるべきで、「地価は将来絶対に上がるもの」といった考え方で住宅選びや投資はすべきではありません。適正な価格とは何かを見極める確かな目を持ちたいものです。


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