【トップが語る】
環境ソリューション/アミタ
大久保 秀夫のトップ訪問
今回は、環境ソリューション事業を幅広く展開するアミタの熊野 英介社長。
――創業の経緯は

昨年12月、同社が京都府京丹後市に
開設した「森林ノ牧場」
熊野 1977年に叔父が兵庫県姫路市で設立した当初は、ニッケルや亜鉛、銅のインゴット(地金)の代理販売を行っていました。ところが、翌年の第2次石油ショックで新たな収益源の確保が必要となったため、経営に携わり始めました。
――産業廃棄物に着目したのは
熊野 廃棄物を再資源化できないかと考え分析した結果、なかには天然物より資源の含有量が高く、品質が高いものがあることが分かりました。
――すぐ事業を転換できたのか
熊野 当時はリサイクルという概念がなく、企業は産業廃棄物の排出を公表しようとしない。市場開拓に苦心しましたが、産業廃棄物の加工技術を開発し、ノウハウを蓄積していきました。
――東京に移転したのは
熊野 1985年のプラザ合意発表により円高・ドル安の基調が築かれたため、国内拠点を拡大する必要性を実感したからです。87年に東京営業所を開設、2001年には東京に本社機能を移転しました。
――事業内容は
熊野 3事業に大別されます。環境リスク低減に向けたコンサルティングやFSC(森林管理協議会)森林認証・MSC(海洋管理協議会)漁業認証などを行うソリューション事業、地域再生・自然再生のプロデュースを行う自然産業創出事業、再資源化加工などを手がける地上資源事業です。工業化モデルに代わる「物づくり」から、「価値づくり」へ社会の仕組みの転換に環境分野で取り組むビジネスは、おそらく当社が世界で最初に始めたと認識しています。
――京都議定書の発効に伴い、世界各国は温室効果ガス排出量の削減に力を入れていますが
熊野 環境への取り組みは最重要課題です。当社は「環境のために何かをしたい」という、人が本来もつ「利他的欲求」に基づいた新たなビジネスモデルで社会全体の環境化を実現します。
――市場規模は
熊野 経済産業省の発表によれば、環境ビジネス全体の市場規模は05年で59兆円、15年には83兆円まで拡大すると予測されています。証券やアミューズメントなどをはるかにしのぐ規模ですが、一方でいまだに売上高が1000億円を超える企業が存在しません。専業に特化した中小企業が大半をしめ、二極化が進んでいます。当社は、先駆者の強みを活かし多角的に事業を展開。今期の売上高は前期比20%増を達成できました。

