一方、日本のビジネスマンにとって、経済情報は入手できるが、ロシアはどこか近くて遠い国というイメージが強い。トヨタ自動車など大手は進出したが、企業同士の交流も相対的に少ないのが実情だ。気軽に旅行しにくいこともあるが、商習慣の違いが何らかの壁になっているようだ。
「ロシアでは頻繁に法律が変わるほか、何事においても人的ネットワークが重視される」。紫竹(しちく)孝之社長は、法制度の違いなど投資環境の未整備がネックだと指摘する。
ネットワークソリューションというと一見、IT(情報技術)ベンチャー風の社名だが、実は人脈、人的ネットワークを使ってビジネスソリューション(問題を解決)するというのが、同社の主力事業だ。ロシアでビジネスを始めるには、リスクも高いが、逆に、今なら良いパートナーに出会えるチャンスも大きい。
紫竹社長と土山広宣営業部長は、アエロフロート航空の日本地区総代理店だった旅行会社に勤め、旅行・出張客のビザをとるため、毎日のようにソ連(現ロシア)大使館に出入りした。大使館で知り合った外交官が帰国後、政府の要職につくようになり、人的ネットワークが広がった。
また、バレエ、オーケストラ、サーカスなどロシアを代表する文化・スポーツ関係者の渡航などを担当する部署もあり、ロシアの実業家らとも関係ができた。
現在、ロシアでは、新興財閥(『素朴な疑問』次ページ参照)を中心とした企業が日本や米国など海外に投資先を求めている。紫竹社長は、「ロシアの企業から、ビジネスマッチングのオファーがたくさんある」という。
ミールネットワークソリューションは、こうした人脈を活用して企業トップらとの交流機会をアレンジしたり、そこから入手できる新しいビジネスチャンス情報の提供、渡航の手続きを含めた総合サービスで、日露ビジネスを支援する。
在日ロシア人や、ロシア駐在経験のある元商社マンらロシアビジネスコンサルタントは山ほど活躍しているが、狭いジャンルで深く付き合う商社マンと違って、深くはないかもしれないが「幅広いネットワーク」がセールスポイントだという。
「5、6年後には上場を目指し、そのころには年間100組の企業マッチングをこなす規模まで拡大し、業界の第一人者を目指す」(紫竹社長)と意気込む。











