
仕事というものは、ヒマなときはヒマだが、忙しいときは忙しいものである。そして、今日は忙しい。なぜなら、部下が発注ミスをしたからである。…部下といっても、後輩のことなのだが。もう29歳、そろそろ肩書きの一つも欲しい年頃である。そんな愚痴はさておき、現在課を上げて事後処理に追われている。昼時だというのに、休憩を取れる雰囲気ではない。職場がだんだん殺気立ってきた。
そのとき、鬼軍曹と名高い女性課長がそっと私の席に寄ってきてこう囁いた。
「悪いんだけど、みんなに差し入れのオニギリを買ってきてくれない?」
なぜ私が?! ヒマそうに見えたのか?! いや、気の効くヤツと見込まれたのか?! とにかく、上司の命令とあらばキッチリ期待に応えるのがサラリーマン出世街道への王道。たかが買い出しといえど、失敗は許されないのだ。
しかし、この時間でオフィス街のコンビニに残っているオニギリといえば、梅・ツナ・タラコ、くらいだ。課の人間は7人。全員に注文を聞いて回っていたら、それすら売り切れてしまう。適当に買ってきて余ろうものなら、上司ににらまれてしまう。もしかしたら、査定にも影響するのか? 私の昇進は、このオニギリにかかっているのか?!
と、そのとき、デスクに置いてある私の携帯ストラップのニフティロゴがピカリと光り、私はニフティマンに変身した!!












