異なる立場を代表するメンバーでチームを組む

編集部ディレクター
白取一洋氏

お酢の専門メーカーであるミツカンから山口氏に、「バルサミコ酢(フェデルツォニ バルサミコ)」を使ったレシピコンテストを実施して、市場の拡大を図りたいというオファーがあったのが、2009年秋のことである。イタリア料理にはよく使われる調味料だが、日本の消費者にはまだあまりなじみのないアイテムである。山口氏はクライアントのこうした意向を社内に持ち帰り、編集部ディレクターの白取一洋氏、商品部の志賀美穂氏と早速打ち合わせに入った。

ユーザーとの接点となるコンテストの募集ページを、常にユーザー目線でつくり込んでいくのが編集ディレクターの白取氏の仕事だ。「バルサミコ酢については、名前は聞いたことがあるけど使い方が分からないという人が大多数、というのが日本のマーケットの現状です。そこで、できるだけハードルを低くして、一人でも多くの人に楽しんで参加してもらえるにはどうするかを考えるのが、とても難しかったですね」と白取氏は語る。

商品部
志賀美穂氏

一方、商品部の志賀氏はまた違った立場から、このプロジェクトチームに参加することになった。商品部というのは、レシピコンテストを実施した後、定量・定性両面からのデータを報告書としてまとめ、社内各部やクライアントにフィードバックしていくのが主な仕事だ。結果を重視する志賀氏は、「私の頭の中には、これまで携わった500件以上のレシピコンテストに関するデータが入っています。私が新しいレシピコンテストのプランニングの段階から参画することで、こういうテーマ設定ならこういう結果になりそうだと、実績に基づいたアドバイスができるのです」と自身の役割について述べる。

山口氏は、営業としてクライアントの意向をできるだけ反映させたい立場である。白取氏は、あくまでユーザー目線で楽しいコンテンツづくりに心血を注ぐ立場である。志賀氏は、客観的な視点をもって両者に提案をしていく立場である。「各自、自分のミッションには妥協しません。でも、お互いがそれぞれの立場を十分に分かっていますから、たっぷりと時間をかけた話し合いのなかから、みんなが納得できる線を見出していくというのがクックパッド流です」と、白取氏は胸を張るのだった。


「フェデルツォニ バルサミコを使ったおしゃれレシピコンテスト」。
「おしゃれレシピ」というコンセプトを決めるまで何度もメンバー同士で議論したという

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