社内の雰囲気が開発を後押しする
ガリガリ君には1つのフレーバーに3種類のパッケージデザインがあることをご存じだろうか。同じ味でも3種類のデザインを用意することで、売り場でガリガリ君が元気に楽しく動いているような驚きを提供しているのだという。
しかし、ソーダ味、シーズンフレーバー、リッチシリーズといった年間15種類に及ぶガリガリ君それぞれに3種類のデザイン。その量は膨大だ。「3種類のパッケージ・デザインなど、コアなファンでなければ知らないような小ネタで、どうでもいいと言えばどうでもいいわけですが、これがまたガリガリ君らしさとも言えるんですね。おかげでやることは多いですが自分でも楽しんでいます」と、高橋氏はまるで子どものような無邪気さで語る。
ガリガリ君は、緻密な計算の上で企画されたアイスではない。しかし、「元気で、楽しく、くだらない」という単純なコンセプトを、企画から開発、デザインに至るまで全員が必死になって追求することで、ファンを獲得してきたのだ。

1つの味に3種類のパッケージ・デザインが存在する。全部集めてみるのも面白い
中身の味も外側のパッケージも、消費者の期待から少しだけ外す意外性を出すことで、ある意味消費者の期待に応えてきた、摩訶不思議な商品がガリガリ君である。だからこそ、これまで27年間にわたって消費者に愛されてきたといえよう。それは売り上げにも如実に表れている。ガリガリ君は、2007年には2億2300万本という過去最高の販売実績を記録した。
しかし、このような結果は、ガリガリ君プロジェクトのメンバーだけがいくら力を入れても、工場の現場をはじめとする社内の協力が得られなければ、空回りしてしまう恐れがある。例えば新しいフレーバー1つを開発するにしても、赤城乳業という会社全体が、同じマインドを持ってバックアップしていく体制がなければ、なかなかできることではない。

開発本部 開発部
応用研究チーム 主任
船木 恵介氏
この点について開発部の船木氏は「例えば、プリン食感のアイスなんて無理、と普通思うでしょう? でも、この突飛なアイデアも社長は一発でOKしてくれました。ほかのフレーバー開発の際には、“失敗してもいいからやってみろ“と背中を押してくれたこともあります。注文される奇想天外なフレーバーは、製造ラインからすれば作りにくくて仕方ないのですが、一生懸命説得して量産にこぎ着け、製造メンバーから『なかなかいける味じゃないか』なんて言われたときは本当に嬉しいですね。これも、ガリガリ君の世界観を社内の多くの人が共有してくれているからだと思います」と、社内の雰囲気について語る。











