すべては1つの世界観の下に

今でこそ、2億本以上の売り上げを誇るガリガリ君だが、その歩みは決して平坦なものではなかった。

1990年代前半、新製品の登場が多いコンビニエンスストア用に、年4回の新フレーバー投入などを行い、ガリガリ君の売り上げは順調に伸びて、1994年には販売本数6,600万本を達成。しかし1995年以降、他社との競争が激化し、その伸びは鈍化した。赤城乳業は事態を打破すべく、全国1万人規模の消費者調査を実施。だが、その結果は悲惨なものであった。商品パッケージのキャラクターであるガリガリ君が、「汗が泥臭い」「歯ぐきが汚い」「田舎臭い」とまるで不評だったのだ。

ガリガリ君は2000年にデザイナーを変え、キャラクター・デザインを一新した。その後マイナー・チェンジしながらも現在まで2000年のデザインを踏襲している

そこで赤城乳業は、2000年にキャラクター・デザインも含めてガリガリ君の大リニューアルを図った。1本60円の商品を売るためにテレビCMにも果敢にチャレンジし、その年の年間売上本数は1億本を突破。さらに、ガリガリ君の年間商材化を狙い、シーズンごとに新フレーバーを出す戦略で、2004年には1億4,800万本にも上り、誰もが売り上げのピークを感じていた。

だが2年後の2006年には、ガリガリ君は25周年を迎えることになっていた。そんな記念の年に売り上げがダウンすることは許されない。営業本部営業統括部課長マーケティング担当の萩原史雄氏は、25周年に備え策を練っていた。そんな折、萩原氏は、ある雑誌において、大リニューアルしたガリガリ君が、またもや嫌いなキャラクター第4位になっている調査結果を見つけてしまう。