フェアトレードショップ、東京進出!!~「LOVE&SENSE」誕生秘話!!~(前編) (株)福市 高津玉枝社長
フェアトレード商品を揃える難しさ

まずは商品です。名古屋ロフトの時は、国内に拠点のあるフェアトレード企業からの仕入れが中心でした。しかし、今回は表参道という立地を考えると、誰も見たことがないような、感動するフェアトレードの商品を世界から集めなければいけないのです。
07年に招待されたIFAT(国際フェアトレード連盟)の会議で知り合った生産者たちと連絡をとり、表参道にふさわしい商品を探しました。フェアトレード商品は、主に発展途上国で作られているため、通常の企業の取引とは異なります。

まず、きちんとしたカタログがほとんどありません。さらに、発注したい商品であっても生産団体は在庫がなく、生産に2ヶ月以上かかることも普通です。また、写真だけでは実際の商品がどんなものかはわかりません。この業界で仕事をして20年近くになりますが、フェアトレード商品は質感や色、ディテールなど現物を見て確認しないと正確な判断は難しいのです。
メールや写真データのやりとりに限界を感じて、やはり現地に行って仕入れなくては、という結論になりました。しかし、世界各国にいきなり飛ぶわけにはいきません。どうしても気になる商品は、コストを無視していくつかの国からサンプルを請求し、取り寄せました。次に、多様な商品を一堂に見ることができないか、可能性を探ることにしました。

ようやく、複数の生産者を束ねているタイのNGOを見つけ、ショールームで商品を見て、その場で発注させて欲しい旨を伝えました。しかし、「私たちはショールームも商品の在庫も持っていない。唯一3月1日にタイ国内向けのフェアを行うので、そこで商品を見ることができる」と返事が来ました。時間がないので生産者を直接訪ねたい旨を伝えたところ、今度は「生産者はタイ全国に散らばっており、訪問するだけで一日かかるところも多い。言葉の問題もあります」との返事。確かにその通りです。以前訪ねたベトナムでも、生産者の村まで行くのに半日を要し、インドでは一晩列車に揺られました。
全ての予定をキャンセルして急遽出張の予定を組みましたが、その後メールでやり取りが出来なくなってしまったのです。本当に訪問して大丈夫だろうか、不安な数日が続きました。やっとメールが返ってきたのは出発の二日前。先方のサーバーがダウンしていたのが原因でした。
無事にタイにつき、早速NGOのメンバーとミーティングを持ちました。その後は一気に仕入れモードです。現物を見ながら、売り場の構成、他の商品とのバランスを考えて、限られたフェアの時間で即断即決が必要でした。

