2.感謝の気持ちを添える
ほめるという行為は、避けがたく「上から目線」とセットになっています。ですので、強化を行おうとしてほめたつもりが、言葉の使い方の問題で無駄に感情の摩擦を生み出してしまい、結果として逆効果になってしまうことがあります。そんな上から目線の影響を和らげるのは「感謝の気持ち」です。「ありがとう」から入って、ほめるべきところをほめれば、いきなりほめるよりも変な感情の摩擦がなく、話の流れがずっとスムーズになります。
3.常にもう一言、ポジティブな言葉を加える
「大事な一言が言えなかったばかりに、ずっと後悔する」というのは、ほとんど人生の定義ではないでしょうか。完全にこうした後悔を避けることはできませんが、相手にポジティブなことを伝えるときは、いつも一言多めを心がけると良いかもしれません。これを白々しいと感じるのは、いつだってポジティブなことを口にする上司の方であって、言葉の受け手である部下ではありません。
課長になれるようなエース級の人材からすると、部下のちょっとした行動はすべて迫力に欠ける「当たり前」のものに映るかもしれません。しかし、ほめるときには部下の立場に立ってみて、部下の目線から行動を評価してやる必要があります。そうした意味でも、一言多めぐらいがちょうど良いものです。
次回は、部下のモチベーションを高めるもう一つの方法、「しかる」行為を考えてみます。
■次回は11月10日(火)更新予定です。お楽しみに。

『はじめての課長の教科書』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)
欧米から輸入されたマネジメント理論を導入しただけでは、日本企業の「特徴」や「強み」は生かせない。本書では、課長という中間管理職に着目し、課長における具体的なスキルの紹介とキャリア戦略を紹介する。課長を目指すビジネスパーソンにも必読の書。
『あたらしい戦略の教科書』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)
『はじめての課長の教科書』で多くのビジネスパーソンの意識を変えた酒井穣氏が、ずっと書きたかったという「戦略」の本。現場に近い専門家が、ボトムアップ的に戦略立案・実行にかかわるべきだと主張する。酒井氏渾身の一冊。
■酒井 穣(さかい・じょう)
フリービット株式会社 戦略人事部ジェネラルマネージャー
1972年、東京生まれ。慶應義塾大学理工学部卒、オランダTilburg大学TiasNimbas Business School経営学修士号(MBA)首席(The Best Student Award)取得。
商社にて新事業開発などに従事した後、オランダの精密機械メーカーに転職しオランダに移住する。2006年末に各種ウェブ・アプリケーションを開発するベンチャー企業であるJ3 Trust B.V.を創業し、最高財務責任者(CFO)として活動。2009年からは活動拠点を東京に移し現職。
著書に10万部超のベストセラーとなった『はじめての課長の教科書』などがある。ブログNED-WLT(http://nedwlt.exblog.jp/)の管理人。
[イラスト]
にいじまみわ
埼玉県在住。ほのぼのしたテイストのイラストを得意とする。雑誌から書籍、機関紙、Webまで制作範囲は幅広い。











