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「異動する」ために前人未踏の仕事へ挑戦

高松聡氏(クリエイティブ・ディレクター)

2008年6月20日

広告会社の営業職にありながら、世界初の「宇宙CM」を作った高松聡氏。その後も、ワールドカップの試合を競技場のビジョンで観戦する「パブリック・ビューイング・イン・東京」、新聞・駅貼りから屋形船まで媒体として活用した「教えて!goo」キャンペーン、広告とアニメーションを融合させた日清カップヌードル「FREEDOM」など、高松氏は常に先鋭的な仕事に取り組み続けています。前例のない仕事を次々に成功させるために必要なマインド、そして方法論について伺いました。

キャリアの転機となった世界初の宇宙CM

――高松さんは電通の社員時代、営業の立場でありながらクリエイティブに携わっていたそうですね。これはかなり異例のことだったのですか?

高松 今のところ空前ですし、電通としてはおそらく絶後にしたいと思っているでしょうね(笑)

僕はもともと営業志望で入社しましたし、営業の仕事はかなりうまくいっていました。しかしある時期から、広告会社にいるのに自分の手で広告を作れないのは寂しいと思うようになったんです。自分自身で広告が作れるクリエイティブ局に移りたい。そういう気持ちが次第に強くなっていきました。

電通では、ほかの部署からクリエイティブ局に移る場合は、年に1度の採用試験を受けなければなりません。非常に厳しい試験で、合格するのは年に1人か2人。年齢制限もあります。また、試験を受けるには直属の上司の許可が必要です。僕は何度もこの試験を受けようと思ったのですが、営業としてそれなりに順調に仕事をしていたこともあって、上司に相談するたびに「もう少し営業で頑張ってほしい」と言われてしまうわけです。そんなことをしているうちに、気が付いたら受験上限年齢を超えてしまっていました。

もはや制度的に異動する道は閉ざされてしまったわけですが、クリエイティブの仕事がやりたいという気持ちを抑えることはどうしてもできなかった。それでいろいろ考えた末に、「制度的に無理なら、誰も文句が言えないような既成事実を作って異動を認めさせてしまおう」と思い付いたわけです。その「既成事実」が2002年にオンエアされたポカリスエットの宇宙CMでした。




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