他Yahoo! JAPANサービスへの循環材料としての「Yahoo!ボックス」
プロジェクトには、兼任も合わせると50人以上が参加。様々なサービスのスタッフが関わっていたため、「一緒に1つのプロジェクトを進めていく舵取りに苦戦した」と鈴木さんは話す。
月額346円のYahoo!プレミアム会員であれば、50GBの容量が使えるのはかなり魅力的ですね。
鈴木 そうですね。ただ50GBのストレージサービスだけに月々346円を払うのではなく、Yahoo! JAPANの様々なサービスをお得に、便利に利用することができます。
例えば「Yahoo!オークション」の場合、出品ができるようになったり、5,000円以上の入札制限が解除されたりします。「Yahoo!ミュージック」では20万曲が聴き放題、「Yahoo!コミック」では人気漫画が無料で読める特典もあるんです。
なるほど。「Yahoo!ボックス」を利用してもらうことが、ほかのYahoo! サービスを利用してもらうきっかけ作りになるわけですね。利用を促すことで利益を出す、と。
鈴木 当初はそうですね。Yahoo! JAPANへの接触が増え、きっかけとして他サービスへうまく循環してほしい。しかし、近いうちに「Yahoo!ボックス」だけでも利益が出せるような形に持っていきたいところです。
ということは、「Yahoo!ボックス」から他サービスを繋げる仕組みも考えているのですか?
鈴木 例えば「Yahoo!メール」に添付されているファイルが自動的に「Yahoo!ボックス」に保存されるなど。サービスとの連携を検討しています。
iOS版「Yahoo! ボックス」の画面。スマートフォンだけでなく、ガラケーにもサービスを対応したのは、「ヤフオクの入札で、ガラケーを利用している人はまだまだ多いから」(鈴木さん)
それは便利! これまでヤフオクの出品で使う写真を入れるのに、わざわざデジカメで撮影したのをパソコンに…と面倒でしたが、近いうちにスマートフォンで撮って「Yahoo!ボックス」からそのままアップすることができるかもしれないわけですね。「Yahoo!ボックス」を発表してから、Yahoo!プレミアム会員の退会率は減りましたか?
鈴木 まだ始まったばかりなので、正確な数字は出ていません。ですが、Twitterでは「退会しないでよかった」「Yahoo!プレミアムに入っていてよかった」というツイートを多く見かけます。発表後の効果はあった、と言っていいのではないでしょうか。
「Yahoo!ボックス」をきっかけに、Yahoo!プレミアム会員がどれくらい増えると予想していますか?
鈴木 現在、約770万人のYahoo!プレミアム会員がいるので、1,000万人まで増やしたいですね。
オンラインストレージサービスは、これからどのようになっていくと予想されますか?
鈴木 オンラインストレージの利用者は、まだまだITリテラシーの高い人ばかり。そのため今後は、一般層により利用されていくのではないでしょうか。通信技術の発展により、常にネットワークにつながっている環境がそろえば、特に“クラウド”や“オンラインストレージ”といった言葉を意識せずに利用する人が増えてくると考えています。
新たなオンラインストレージサービスは、これからもどんどん出てくるでしょうね。とはいえ、無料の保存容量をどんどん上げていっても、値下げ合戦となんら変わりません。どこも儲からなくなってしまうのは目に見えているので、ビジネス市場が低迷するようにはしたくないです。
では最後に、今後の展開を教えてください。
鈴木 パソコンでは、Windows版アプリを提供しているだけなので、Mac版アプリもプランニングしなければいけません。ブラウザー版ではしっかり提供していますが、もっとMacユーザーが便利に使えるアプリの開発を進めていきたいです。
他サービスとの連携ももちろん進行中です。そしてなんといっても、安定したサービス運営を続けていくことがもっとも大切だと考えています。
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