
梶原氏によれば、バラエティ番組の収録のときのタレントの役割は、サッカー選手がボールをパス交換しながらゴールへ向かうように、会話のパス交換をしながら、話をどんどん盛り上げていくこと。「小さな笑いをころがして、大きな笑いにもっていって、はじめて番組のディレクターは『よし、これは編集で残そう』と判断します。編集される点に残るまでみんなでボールを回していく。そんな団体競技として、いまのバラエティは成立しているんです」。

「それを一般のビジネスシーンに活かすとするなら、どうすればいいでしょう?」NBonlineアソシエ編集長の田中氏が質問すると、梶原氏は「役割交流」と「感情交流」という、心理学理論の用語を使って説明した。
「どんなに上手にプレゼンをしても、相手は『説明はすばらしいし、売ってるものもすばらしいと思うけれど、あなたが嫌いだから、商品は買いません』という場合があるんです。それは、商品を売るという役割交流に特化して、感情交流をおろそかにしているからです。仕事熱心な人ほど陥りやすいですね。優秀なのに成績の上がらないビジネスパーソンがいっぱいいます。
ぼくは聞くんです。『雑談したの?』って。雑談こそ感情交流の最も大切な部分です。「ストローク」という言葉があります。タモリさんが、「お、髪切った?」と言う。髪を切ってないとわかっていて、でも少し雰囲気が変わったと察知して、あえて『髪切った?』と聞くわけです。これだけで1つのストロークです。そういう、ちょっとした会話が重要なのは、どこの世界でも同じ。まじめな人ほど雑談を軽視して、役割交流に走ってしまう。でもそれは得策ではありません。大事なのは感情交流です。ストロークです」。
上司は部下と、部下なら上司と、ちょっとした冗談を言いあえるくらいの関係を維持するための努力も、ビジネスシーンで「モテる」ためにとても重要なことだという。

「ときには相手からいじってもらう工夫をする。わざとポケットチーフをつけてみるとか、ときどき故郷なまりを出してみるとか、わかっていて間違えたことを言ってみるとか。優秀な上司ほど、部下に対して『ゆるさを見せる』ことが大事ですね。これを心理学用語で『自己開示』といいます。隠すことなく、自分を相手に提示する。『それほどのもんじゃあないよ』ということを、相手に堂々と見せられるか? 見せられる人は『I am OK』な人です。どんなに悪く見せても、最終的に自分はOKだという確信を持ててるから自己開示ができる。『I am OK』な人間になれるか? 自尊感情を抱き続けられるか? それは大きな課題でしょうね。それがないと押しつぶされてしまいますから。根拠のない自信でもいいんです。ぜひ『I am OK』と、呪文のように唱えてください。落ち込んだとき、けっこう効果があります。これも1つのモテにつながると思うんです」

梶原氏からの話題は尽きない。田中氏から、「梶原さんの連載『プロのしゃべりのテクニック』の第1回に、尺(時間)を考えて話をしろ、とありましたが」という指摘を受けて、「ぜんぜん考えてない(苦笑)」。「カッコいい人たちを前に、あがっちゃったなぁ」という梶原氏の感想でセッションは終了。拍手する来場者の表情は、まだまだもっと話を聞きたがっているように見えた。
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その後、タカラトミー社から発売された、任天堂DSソフト「デキる男のモテライフ 昼編/夜編」が紹介され、参加者に抽選でプレゼントされた。会場にはデモ機も用意され、多くの参加者が興味津々の様子で触れていた。
イベントは交流会へと突入。モテ講座を聞き終えた来場者たちが、活発に名刺交換を行ないながら、晴れやかな笑顔で談笑している様子が印象的だった。(レポート終)

◆NBonlineアソシエ ⇒http://business.nikkeibp.co.jp/associe/index.html
◆株式会社人財開発 ⇒http://www.jin-zai.co.jp/aboutus/index.html
◆梶原しげるオフィシャルサイト ⇒http://www.creative30.com/kajiwara/
◆株式会社タカラトミー ⇒http://www.takaratomy.co.jp/
◆TOKYO CULTURE CULTURE ⇒http://tcc.nifty.com/
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