ワークライフバランスは「好循環」

小渕今までのやり方を変えることに、恐怖心があるのですよね。


小室当社が企業に導入している「働き方の見直しプロジェクト」でも、最初の数カ月はものすごい抵抗に遭います。特に若い独身の男性社員などは「ワークライフバランスなんて自分には関係ない。オレは残業したいのになぜそれを邪魔するんだ」と反発する。

けれどもプロジェクトを3~4カ月続けると、自宅で何気なく読んでいた本から仕事のヒントを得られたとか、空いた時間を利用してフィットネスに通うようになったら健康的になってきたとか、妻や子どもに食事を作ったら喜ばれて、晴々した気持ちで出勤できたなど、仕事にプラスになることや人間らしい生活の良さを再発見するようになります。そういうメリットが一つでも生まれると、人はより自主的にワークライフバランスに取り組み始めるのです。このレベルに至るまで、8カ月ぐらいかかりますが……。


小渕なるほど。ワークとライフの好循環を生むということですね。ワークライフバランスを実践して仕事を効率化し、社員のアイデアを引き出しているような企業の例、育児休暇を活用して人間らしい生活の喜びを改めて実感し、それを仕事のモチベーションアップにつなげた社員の例などを、今後はロールモデル(模範になる人)として広く紹介していきたいですね。






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■小渕優子(おぶち・ゆうこ)
内閣府特命担当大臣
(少子化対策、男女共同参画)※2009年3月取材当時

1973年生まれ。成城大学卒後、(株)東京放送(TBS)に入社。父・小渕恵三氏の総理大臣就任を機に私設秘書となる。2000年、父急逝後の衆議院議員総選挙で初当選。05年には早稲田大学大学院に進学している。08年9月、麻生内閣の組閣に伴い、内閣府特命担当大臣(少子化対策、男女共同参画)に就任。07年に第1子を出産、09年2月には第2子の妊娠を発表。日本で現職閣僚の出産は初めてのこと。


■小室淑恵(こむろ・よしえ)
(株)ワークライフバランス 代表取締役

1975年生まれ。日本女子大学卒後、99年に資生堂に入社。インターネットを利用した育児休業者の職場復帰支援サービス新規事業を立ち上げ、社内起業家として社内外から脚光を浴びる。2006年7月に株式会社ワークライフバランスを設立。育児、介護、メンタルの病気で休業する人の職場復帰支援プログラム「armo(アルモ)」を約300社に導入し、700社以上にワークライフバランス・コンサルティングを提供した実績を持つ第一人者として知られる。現在、子育てしながら社長として活躍中。内閣府、厚労省などの委員も務める。
・(株)ワークライフバランスHP:http://www.work-life-b.com/