トップ > 特集 > ポスト ワークライフバランス > 【個人編】商社で新規事業を推進するサラリーマンPTA会長 前編
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三井物産株式会社に勤務の川島高之さんは、海外赴任をあえて望まない珍しい商社マン。その背景には、ワークライフバランスについての深い考え方がありました。「ワーク」と「ライフ」の両方を充実させながら、それぞれで得られる体験を、相互にフィードバックする。そうしたシナジー効果を楽しんでいるふうでもあります。
入社以来10年間は鉄鋼部門にいたという川島さん。10年前に、自ら手を挙げて、それまでとは全く畑の違う金融部門に転じました。しかも、日本ではまだ新しいビジネスだったREIT(不動産投資信託)の事業を、ゼロから立ち上げるという社内ベンチャー。
「鉄鋼は、商社本流の伝統的なビジネス。鉄鋼メーカーにも、鉄鋼を買うお客さんにも頭を下げる仕事です。だから、お客さんとのコミュニケーションとして接待も欠かせません。そうした仕事を10年続けた後、ある意味その正反対の極にあるとも言える、ドライでロジカルな投資信託ビジネスをやってみたいと思ったんです。ただ、専門家なんて社内外にもそうはいなかった時代ですから、自分で勉強しながら試行錯誤しました。当然、不確定要素の多いビジネスですから社内で反発もありましたし、失敗したら『それ見たことか』と言われますから、それこそ背水の陣で臨みましたね」。
この4月からは、アセット・マネジメント部でグローバル戦略を立案する立場に。これもまた、モノの売買を仲介する本来の商社機能からすれば、新しいジャンルです。
「新規事業のアイデアを練って、それを軌道に乗せるまでが面白い。そういう前進力は自分でもあるほうだと思うけれど、それがルーティン的な仕事になると、あまり面白みを感じなくなってしまうんですよね」と笑います。
仕事というのは「2割の時間で80%まではこなせるが、残りの20%を仕上げるのには、8割の時間がかかる」というのが持論。ただ、すべてを1人が100%までやりきるというのでは、いくつ体があってももちません。
自分は最後の面倒をみるフィニッシャータイプではない。むしろ企画と調整、ファシリテーターとしての機能に徹するべき。そうした割り切りが川島さんにはありました。
「学生時代から、こっちもやり、あっちもやりと、いろんな事をやってましたね。1つのサークル活動にどっぷりのめり込むというのは、苦手でした。会社に入っても、入社当時から『ワークとライフの両方を取りに行くのは当然じゃないか』という意識。多面的な関心を持っていたほうが、結果的に仕事にも人生にもプラスになるはずです」。
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