第4回 変わる「スキルアップ術」
~スキルアップを続けるスキル~
石田 淳氏
「行動科学マネジメント」を題材としたビジネス書でヒットを飛ばす石田氏が、@niftyビジネス読者へ、マネジメントやスキルアップのコツを伝授します。

スキルアップのための努力を習慣化する

石田氏近影
こんにちは、石田淳です。
スキルアップといえば、資格や語学の勉強に加えて、「本をたくさん読む習慣をつけたい」という声をよく耳にします。多読は知識のレパートリーを増やしますから、スキルアップ全般に役立ちます。そこで今回は、「多読の習慣をつける」ことを例に、行動科学をスキルアップに応用してみたいと思います。
スキルアップの悩みは、「続かない」ということですね。
続けていくために大事なのは、習慣化するための「環境をつくる」ことです。
行動科学の世界では、人の行動の理由は、95%が習慣によるもので、意識的な行動は5%に過ぎないと言われています。また、成果を左右する要因としては、環境づくりが80~100%を占め、やる気や意志が与える影響は0~20%だとも。それほど、人の行動と成果は、環境から影響を受けているのです。
では、スキルアップのための環境づくりで、どのような点が大事なのでしょうか。
第1の原則は、「プラスαの時間をとろうとしない」こと。読書の習慣化に挫折する人はよく「忙しくて時間がない」と言います。つまり、読書の時間を確保しようとすることが、最初のハードルになっているのです。読書の習慣をつけようと思ったら、今の生活をしながら、そのなかに読書の時間を入れること。通勤や移動の電車の中とか、お風呂で本を読むことから始めてみてください。
第2の原則は、「スモール・ステップで始める」ことです。最初は毎日ではなく週3日、20分ずつ程度でかまいません。なぜなら、行動科学の様々な実験が、「急激な行動変化は続かない」ことを証明しているからです。急に毎日1時間ずつの読書を決意しても、続きません。最初は少しだけ。そしてその“少し”が習慣化してから、次にまた少し増やせばいいのです。大事なのは、量にこだわらないで続けること。たとえ20分でも続けると、まったくやらない人と比べて、2、3年の間に大きな差がつきます。

